2012 Fiscal Year Research-status Report
2管球型デュアルエナジーCTを用いた肺腺癌浸潤巣検出能の放射線学的病理学的相関
Project/Area Number |
24591784
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
原 眞咲 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50244562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝本 雄太 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20144719)
小澤 良之 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90569005)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デュアルエナジーCT / デュアルソースCT / 造影CT |
Research Abstract |
シーメンス社製デュアルソースCT(Somatom Definition Flash)におけるデュアルエナジーモード(140kVp,100kVp)を用いた,すりガラス吸収値(-500から-700HU程度)病変造影効果の評価の可否を検討するため,すりガラス吸収値病変ファントームを作成の上,適正撮影・解析条件を検討することを平成24年度の検討課題とした. 平成21-23年度の基盤研究(C)にて,旧型 DefinitionではSyngo Dual Energyの‘Liver VNC’プログラムを用いて作成されたcontrast mapping image (CMI)は,アガロースゲルと造影剤によるファントーム実験でヨード濃度をよく反映し,すりガラス吸収値領域でも適正に補正できることを示した. 今回も同様の手法を適応した.すりガラス吸収値病変ファントームを,20~50μm程度の中空樹脂を含む市販の樹脂粘土(Shin Nihon Zoukei, Ltd, Tokyo, Japan)を使用して作成し安定性を確認した(-632.6 ~ -617.2 HU,SD:4.7 HU).CMIのROI値と実際のヨード造影剤濃度との関係を,デンプンにヨードを吸着,粘土と混和し4段階のヨード濃度のファントムを作成し評価した.ファントムの容器は10 mLのテルモ社製プラスティックシリンジを使用した.100から150HU程度の造影過大評価を,Liver VNCのパラメータを過大評価0となるように設定しすりガラス吸収値病変に対する信頼性を担保した.人体型ファントーム京都科学社: 胸部ファントムN-1 ラングマンに装着したところ-9.9過補正され,補正を要することが示された.以上につき,第153回日本医学放射線学会中部地方会平成25年2月2-3日(藤田保健衛生大学,豊明市)において口演発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究実施計画において予定されていた当施設への新型デュアルソースCT装置の導入は,予定通り平成24年8月に完了し,ファントーム実験を開始することが可能となった.これまでの旧型装置で得られていた研究成果を応用することにより,ファントーム撮影に於いて十分な精度を有する事を立証することができたため国内での学会にて発表した.デュアルエナジーモードと造影早期,遅延相とをすりガラス状吸収値において再現した造影像ファントームの作成,至適デュアルエネルギー,必要な曝射線量,再構成厚,再構成FOV,至適造影剤濃度など適正撮影条件も明らかとなり,1mm厚においても十分計算に耐えうることが示されたため,5mm程度の小病変に対しても本方法が適応可能であることが示唆された.一方,人体型ファントームに実験ファントームを搭載し同様の撮影実験を試行したところ,-9.9と若干の過補正状態となり,さらに,直線の傾きにも誤差が認められたため,臨床応用時には若干の追加補正が必要であることが判明した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に得られたデータに基づき,人体ファントーム搭載時の過補正と傾きの誤差について適正な補正式を算出したうえで,臨床症例に対しての本法の応用を開始する.ヨードアレルギー患者,喘息患者など,ヨード造影剤禁忌患者は除外したうえで,当院にて手術予定の有所見精査症例,および本院に受診した良悪性肺縦隔疾患未確診例中,本研究への参加に同意が得られた症例を対象とする.対照データとしては,これまでに得られている同様の症例のデータを使用する. 症例蓄積目標は,18ヶ月にて限局性すりガラス状吸収値病変30症例とする.当院では年間100症例の肺癌手術件数があり,十分に収集可能な件数と思われる. 平成25年度では20症例を目標とする.画像データと,手術所見,病理所見とをあわせて,放射線学的病理学的相関について検討を行う.従来法の画像所見と統計学的有意差が得られるか否か評価する. 得られた成果に付き,preliminaryデータとして国内学会にて発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額101326円については,人体ファントーム撮影実験で判明した過補正,直線の傾きのわずかながら生じた誤差を補正する追加実験に使用する. 臨床症例に付き前年度にえられたデータに基づき撮影および画像再構成条件を応用する.推進計画に基づき,臨床例について応用しデータ収集を施行し解析を進める.画像と手術により得られた病理標本とにつき放射線学的病理学的相関を実施する.平成25年度では20症例を目標としており,画像データと,手術所見,病理所見とをあわせ従来法の結果と比較し統計学的に解析評価する.得られた成果に付き,preliminaryデータとして国内外学会にて発表する.これらに必要な,データ記憶解析装置,データ解析ソフト,解析委託,資料作成,学会発表準備,旅費として25年度研究費を支出する.
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Research Products
(1 results)