2013 Fiscal Year Research-status Report
MDCT/PETを用いた非侵襲的な冠動脈不安定プラーク検出に関する研究
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24591792
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
汲田 伸一郎 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70234523)
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Keywords | PET / 急性冠症候群 |
Research Abstract |
冠動脈プラークの炎症活性を評価するためには、FDG-PETにおける生理的心筋集積を抑制することが必要である。本研究の中で、我々が考案した検査24時間前から低糖・低炭水化物食を摂取させるといった食餌コントロールに基づく前処置法の第一報は J Catdiol 2013; 62: 314 に掲載された。また同法は海外の学会においても口演発表を行い、高評価を得た。さらに同法を基盤とする生理的FDG集積抑制法の改良法にも着手したところ、臨床的な有用性が示されたため、この第二報に関しても、現在、論文作成中である。また本研究の主題である冠動脈不安定プラークの検出に関しても臨床的な成功をおさめた。不安定狭心症や急性心筋梗塞症例では冠動脈内ステント留置部に炎症によると思われるFDG集積を認めるものの、安定労作性狭心症においてはステント留置直後にも関わらず、同ステント周囲には有意なFDG集積を認めていない。すなわち我々がPET検査で捉えることに成功したステント部のFDG集積は、ステント挿入による手技的な炎症ではなく、急性冠症候群の血管・プラーク自体の炎症を捉えているものと確信できた。このように急性冠症候群における血管・プラークのFDG集積陽性例は順調に症例数を重ねている。本内容の一部は既に教科書および雑誌の総説としてに掲載されており、特別講演を含めた招待講演においても公開を開始しており、好評を博している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題に関しては臨床的な成功を得ており、既に論文・口演発表において好評を博している。
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Strategy for Future Research Activity |
課題内容に関するFDG-PET検査の前処置に関しては、新たな知見が得られたため、さらに研究を掘り下げ、論文作成に向け準備中である。臨床的な冠動脈プラーク例に関しては、エントリーを重ねていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
一時期、健診医療センターにおいて新薬の臨床治験を行っていたため、心臓の研究用に使用できる検査枠が減らされていたため、物品費が予想よりも下回っていたため。 上記、他剤の臨床治験も終了し、心臓枠が予定数に戻ったため、順調に計画通り遂行できるものと思われる。
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Research Products
(4 results)