2014 Fiscal Year Research-status Report
同所移植モデルを用いた膵臓癌の診断及び治療への応用を目指すPETイメージング研究
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24591804
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
U・WINN Aung 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 主任研究員 (70392214)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 膵臓癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵臓癌は腫瘍の中で最も予後が悪い癌であり、早期診断および効果的な治療が主な課題である。一方癌研究には臨床の状況にできるだけ密接し、適した腫瘍モデルを確立することが望ましい。本研究の目的は、(1)臨床の状況を反映する同所移植膵臓癌モデルを確立すること(2)当モデルを用いて膵臓癌の診断及び治療に応用可能な様々な新しいPETイメージングプローブを前臨床段階で検討することである。 24年度は同所移植膵臓癌モデルを確立することに成功した。25年度は、当モデルを用いて膵臓癌の診断に応用可能なPETイメージングプローブの候補である三つ(64Cu-RAFT-RGD、 11C-Sorafenib、 11C-DAC)の内, 64Cu-RAFT-RGD プローブに焦点をおいてin vitro、in vivo 実験などを行った。αvβ3インテグリンをターゲットする64Cu-RAFT-RGD プローブを用いて小動物PETイメージングを行い、18F-FDG-PETと比較した。PETイメージング後造影CT(CECT)を行い、PET/CECT融合イメージより得られた画像解析から64Cu-RAFT-RGDプローブの腫瘍への集積、集積の特異性、他の組織への分布、クリアランスなどを調べてからプローブの実用性を検討した。撮影後、腫瘍と非腫瘍組織へのプローブ蓄積とプローブ特異性をex vivoオートラジオグラフィー法、組織化学的染色法、免疫組織化学的染色法、免疫蛍光試験などによって総合的に検証した。前年度は、他の候補プローブである,11C-Sorafenibと11C-DACのために、様々な膵臓癌細胞株と腫瘍におけるターゲット分子PBR(11C-DAC)、VEGFR1, VEGFR2(11C-Sorafenib)の発現をWestern blottingやfluorescence-activated cell sorting (FACS)、免疫組織化学的染色手法などで調査した。同所移植膵臓癌モデルや皮下異種移植腫瘍モデルを用いてプローブの体内分布や予備PET実験などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究の目的」2つの内一つ目である臨床の状況を反映する同所移植膵臓癌モデルを確立することに関して成功し、急速で予測可能な腫瘍成長を示す移植モデルは確実に再現できている。当モデルを適用し、In vivo biodistribution や blocking 実験とPET/CECT融合イメージ、ex vivoオートラジオグラフィー、組織化学的染色、免疫組織化学的染色、免疫蛍光試験などによって64Cu-RAFT-RGD PET プローブの腫瘍と非腫瘍組織への集積、特異性なども検証した。そして、18F-FDG-PET と比較した結果からFDG よりも高コントラストに同所移植腫瘍を描出できることを前臨床段階で検証できた。したがって、64Cu-RAFT-RGD は、αvβ3 発現している膵癌の診断に応用できる可能性があると結論できた。この成果を国際学会にて発表し、まとめた論文も国際雑誌に掲載された。一方、前年度行った in vitro、in vivo 実験などから 11C-DAC のターゲット分子 PBR や 11C-Sorafenib の ターゲット分子 VEGFR1, VEGFR2 の発現は膵臓癌細胞株と腫瘍において高くないこと、および予備 PET実験でもプローブの有意な集積、特異性などが認められなかったことが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで得られた結果を含め、他の候補ターゲット分子の検討や再実験などを行い、最終的な結果に基づき、膵臓癌診断及び治療に対して新しいプローブの応用可能性をまとめる。
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Causes of Carryover |
26度に予定していた抗体と試薬などの導入のための情報収集および取り寄せに予想以上に時間が掛り、計画した実験の一部が終了できず、次年度に先送ることが必要となり、このため未使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定していた研究費を使用して実験や成果発表などを行う。
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Research Products
(1 results)