2012 Fiscal Year Research-status Report
副腎静脈サンプリングにおける超選択的採血システムの開発
Project/Area Number |
24591808
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清治 和将 東北大学, 大学病院, 助教 (50400247)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 圭 東北大学, 大学病院, 准教授 (60361094)
森本 玲 東北大学, 大学病院, 助教 (30547394)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | インターベンショナルラジオロジー / 血管 / 放射線 / 副腎 / 副腎静脈サンプリング / 原発性アルドステロン症 |
Research Abstract |
平成24年度は、副腎静脈サンプリング用マイクロカテーテルの先端形状等による吸引性能の相違について検討を行った。 まず、マイクロカテーテルにて液体を一定の圧力で持続吸引するために、独自に吸引装置の開発を行った。また、副腎静脈の代替として微細径(直径約0.6 mm)の人工血管を作成した。人工血管の壁厚や材質の硬度の異なるものを数種類作成し、引張り試験等により各々の強度測定を行い、本研究に適する血管モデルについての検討を行った。 上述した吸引装置および微細径の人工血管を用いて、先端形状(側孔の有無)や内径の異なるマイクロカテーテルについて吸引性能の相違を検討した。 その結果、以下のことが明らかとなった。 微細径の血管(血管モデル)からの吸引において、中等度の吸引圧では血管壁内腔は振幅するものの内径は保たれていること。また、高い吸引圧では血管が屈曲し、吸引圧が上昇するに従って血管内腔が狭窄することが判明した。これはある程度予想された結果であるが、微細径の血管を対象とし、さらに吸引に対する反応についてはこれまで検討されておらず、本研究を進める上で非常に重要な知見のひとつと考えられる。また、上述した微細径の血管の挙動はマイクロカテーテル先端の側孔の有無によらず認められること、ただし先端に側孔が無い場合には高い吸引圧では血管内腔がほぼ閉塞して吸引不可となるが、側孔がある場合には微量ながら吸引可能であり、側孔の有効性が改めて確認できた。これらについても今回新たに得られた知見であり、本研究が目的としているは副腎静脈内分支(支脈)からの超選択的採血を容易かつ可能にする最適なデバイス開発にとって重要と考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ワークステーション上での副腎血管のシミュレーション環境の構築に苦慮しており、シミュレーション環境上でのマイクロカテーテルおよび親カテーテルのデザイン検討が十分行えていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
ワークステーション上での副腎血管のシミュレーション環境の構築を目指す。 上記のシミュレーション環境上でマイクロカテーテル先端の側孔の形状や数、位置について検討を行い、副腎静脈サンプリング用マイクロカテーテルの試作品(複数種類)を作成する。さらに、平成24年度に構築した微細径の血管モデルを用いた持続吸引システムを用いて、試作品について性能評価を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、当初計画していたワークステーション上での副腎血管のシミュレーション環境の構築を次年度に延期することによって生じたものであり、延期したワークステーション上での副腎血管のシミュレーション環境の構築に必要な経費として平成25年度請求額と合わせて使用する予定である。
|