2014 Fiscal Year Research-status Report
副腎静脈サンプリングにおける超選択的採血システムの開発
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24591808
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清治 和将 東北大学, 大学病院, 講師 (50400247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 圭 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60361094)
森本 玲 東北大学, 大学病院, 助教 (30547394)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インターベンショナルラジオロジー / 血管 / 放射線 / 副腎 / 副腎静脈サンプリング / 原発性アルドステロン症 / カテーテル |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度から平成26年度にかけて行った「血管を径が変化しない剛体と仮定した単純なシミュレーション環境」の構築・解析は計画通り進めることができた。 平成26年度はさらに、実臨床に近いシミュレーション環境において副腎静脈サンプリング用のマイクロカテーテル先端形状の相違による吸引時の副腎静脈の変形や血流の変化について解析を行い、それを基にカテーテルの試作と性能実験を行う予定であった。しかし、これまで構築したシミュレーション環境は、血管・カテーテルともに実際の性状に比較して、剛性がかなり強く、実臨床のシミュレーションとしてはまで改善の余地が残されていた。このため血管やカテーテルの弾性性状等についてパラメータを実臨床の値に近づけたところ、シミュレーション環境に破綻が生じ、マイクロカテーテル先端形状の相違による吸引時の副腎静脈の変形や血流の変化について十分な解析を行うことができなかった。このためまずは実臨床に近いパラメータを用いた場合でも計算可能なシミュレーション環境を構築し直すことが必要となり、平成26年度の後半は新たなシミュレーション環境の構築に取り組んだ。新たなシミュレーション環境では血管を単独の管状構造としてではなく、周囲組織(筋組織等)と一体化した構造と仮定することで、血管壁の剛性を示すパラメーターをある程度まで小さくしても、シミュレーション環境の破綻を来すこと無く、カテーテルからの吸引をシミュレートすることに成功した。ただし、それでも血管・カテーテルの剛性は実臨床における場合と比較してまだかなり強いことから、さらなる改善が必要と考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
単純なシミュレーション環境での解析は可能であったが、実際にマイクロカテーテルを試作する場合に必要な実臨床に近いシミュレーション環境での先端形状についての解析・検討が、平成26年度内には終了しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
実臨床に近いシミュレーション環境で、微細径血管内で吸引を行った際の、血管内およびカテーテル内の血流変化、血管壁およびカテーテル壁の形状変化ついてシミュレーションによる検討・解析を行い。副腎静脈サンプリング用のマイクロカテーテルの試作品(複数種類)を作成する。さらに、平成24年度に構築した微細径血管モデルを用いた持続吸引システムおよび動物実験(ブタ)にて試作品の性能尿かを行う予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、当初予定していたデバイス(副腎静脈サンプリング用カテーテル)の試作および、その性能評価のための動物実験を次年度に延期するために生じたものである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
延期したデバイスの試作および、その性能評価のための動物実験に必要な経費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)