2012 Fiscal Year Research-status Report
神経膠芽腫幹細胞を標的とした新規放射線治療法の開発
Project/Area Number |
24591834
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
野田 真永 群馬大学, 医学部, 講師 (60396645)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経膠腫幹細胞 |
Research Abstract |
ヒト神経膠芽腫株LN229,U87を使用した.これらを腫瘍原性が強い細胞のみが選択的に増殖する培養条件下腫瘍原性の強い細胞のみが選択的に増殖する培養条件下(DMEM/F12 serum-free medium, B27, EGF, bFGF)で培養することで、高腫瘍原性能を持つ細胞を得て、これらが、神経膠腫幹細胞としての性質を持つことを、マーカー発現(Nestin、CD133、CDXX)を中心にvitroで確認した。 次に上記で得られる神経膠腫幹細胞をヌードマウスの右大脳半球に定位移植後、その生存の観察と腫瘍形成能を測定した。増大する移植細胞を切除摘出し、CD133、CDXXの発現割合を測定した。 また、この神経膠腫幹細胞がいかにしてその高い腫瘍原生能を維持しているのかを検討するために、脳腫瘍増大に大きく関与していることが知られているPI3Kシグナル経路の関与をwestern blot法、flowcytometry、ATP assayなどにより探索した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RNA干渉により,GRP78の発現を抑制し、神経膠芽腫幹細胞のsphere形成能、未分化マーカーNestin発現量および分化マーカーGFAPの発現量などを確認できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
神経膠芽腫幹細胞にsiRNAによりGRP78を特異的にknockdownさせた細胞を用いて,細胞周期変化,照射による2重鎖DNA切断,細胞内代謝能変化を計測し,GRP78の放射線抵抗性のメカニズムを検証する. 平成24年度に検証した放射線による神経膠芽腫細胞死メカニズムをGRP78がCa2+結合蛋白である観点からを研究する. また in vivo でのGRP78 knockdownによる放射線感受性増感効果測定を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
GRP78はこれまでに脳腫瘍組織において高発現が認められるなど、脳腫瘍との関係性が報告されており、脳腫瘍の進展に重要な働きを示す因子の一つであることが知られているが、それが神経膠腫幹細胞においてどのような働きをしているのか、という点については、これまで知られていない。まず、GRP78が神経膠腫幹細胞に対してどのように作用をしているのかを検討するために、GRP78の働きを細胞内で抑える薬剤(GRP78阻害剤)を添加し、その影響を観察する。
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Research Products
(4 results)