2013 Fiscal Year Research-status Report
非造影MRIによるステントグラフト内挿術後のエンドリーク検出法の確立
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24591864
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森 健作 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80361343)
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Keywords | ステントグラフト / MRI / エンドリーク |
Research Abstract |
現在、臨床研究の実験計画にしたがって、大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術施行後の患者のうち、ヨード造影剤の投与が可能な正常な腎機能を有する書面による同意を得られた患者に対して、造影CTと新しい撮像法であるmotion sensitized driven equilibrium preparationを組み合わせたbalanced turbo field echo法による非造影MRIを施行し、症例の蓄積を行っている。 2012年9月より2014年3月までの間に26症例の蓄積ができ、この時点での統計学的解析を行ったところ、この新しい撮像法を含む非造影MRIは造影CTをreference standardとした場合に良好な感度と特異度を有しており、将来的に造影CTの代替法となりうる方法と考えられた。2014年4月に現時点での研究成果を2014年12月の北米放射線学会で発表すべく、演題抄録を提出している。採否は2014年7月中に判明する予定である。 2013年度中は蓄積された症例数が少ないため、学会・論文発表を行うことができなかったが、類似の研究に関する情報を収集するため、2013年5月の日本インターベンショナル・ラジオロジー学会、9月の日本核磁気共鳴医学会、12月の北米放射線学会に出席した。いずれの学会でもステントグラフト施行後の腎機能低下は臨床的に問題となっており、「造影剤を用いずにステントグラフト内挿術後のエンドリークを画像化する」という発表は現時点で認められず、我々の研究の新規性と臨床上の有用性を再確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2012年度でのファントム実験およびその学会・論文発表ができ、そのあとに開始した臨床研究では2013年度までの症例集積が目標の30症例に対して26症例までできている。また、2014年12月の北米放射線学会でも発表に向けて抄録の提出も済んでいる。採否は7月に判明する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究の症例蓄積を進めて、本年度の北米放射線学会、来年度の日本IVR学会などで学会発表、さらに英文誌での論文発表を目指していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2013年度は臨床研究のための症例の蓄積のみを行ったため、旅費以外の経費をほとんど使用しなかったため。 現在、2014年12月の北米放射線学会での発表と論文発表の準備中であり、これらにかかわる旅費・英文校正費等の諸費用に使用する。また、情報収集目的に9月の欧州IVR学会にも出席予定であり、この旅費も申請予定である。また、症例集積が完了した時点で放射線技師に対する謝金を支払う予定である。
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