2013 Fiscal Year Annual Research Report
重複大動脈瘤に対する動的パラメーターによる新診断法の開発
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24591871
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
大竹 裕志 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 教授 (60283131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 剛 金沢大学, 医学系, 教授 (60242492)
松澤 照男 北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 教授 (80020824)
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Keywords | 重複大動脈瘤 / コンピューターシミュレーション / 危険因子 |
Research Abstract |
①コンピューターシミュレーションにより,重複大動脈瘤のステントグラフト内挿術前後の瘤内圧・血流の変化を測定した.瘤が2つ(Case A),中枢側のみに瘤がある (Case B),末梢側もにに瘤があるタイプ(Case C)を作成した.解析形状は長さ350mm ,流入から中枢側の瘤までの距離100mm, 末梢側の瘤から流出の距離150mm),管径は12.5mm,瘤径は25.0mm(紡錘状瘤の治療判断基準である径の2倍)とし,Axis軸対象計算をおこなった.物性値は血液を想定した.InletとOutletの圧力差をInletの境界条件として与えた.Case Aに比べて Case Bの瘤壁にかかる圧力分布が高かった.Case Aに比べてCase Cの瘤壁にかかる圧力分布が低かった. ②模擬循環回路にて重複大動脈瘤を作製した.直径10mmのラテックスチューブを作製した.拡張部の径は20mm,長軸方向は30mmとした.回路に140/70mmHg,40-60bpmの圧を与えた.瘤が2つ(Case A),末梢側をステントグラフトでカバーし中枢側のみに瘤がある (Case B),中枢側をステントグラフトでカバーし末梢側のみに瘤があるタイプ(Case C)を作成した.チューブ中枢側とexclusionされた瘤内に圧センサーを設置した.Wave intensityは超音波診断装置で測定した.圧力測定では平均圧でCase B>Case C>Case Aという傾向があった(有意差はなし).Wave intensityでのI波、II波の増減,反射波の形状にも変化はなかった. ③臨床例の画像を用いretrospectiveにコンピューターでシミュレーションでは,研究期間中に適した症例がなかった.しかし,臨床的経過の追跡では,治療によりCase Bの形態となった6/8例に中枢側の瘤の拡大を認めた.
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Research Products
(1 results)