2013 Fiscal Year Research-status Report
成人生体肝移植の革新:幹細胞導入下の過少グラフトを用いた肝移植
Project/Area Number |
24591878
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 晃平 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10359789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上本 伸二 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40252449)
寺谷 工 自治医科大学, 医学部, 講師 (70373404)
藤本 康弘 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80335281)
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Keywords | 肝移植 / 臓器保存 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
前年度のラット虚血再還流障害および肝切除モデルでのMSCsの虚血再還流障害緩和効果の実証およびグラフト肝長時間(18時間)保存後の移植にてレシピエントラット生存率が改善したという結果を受けて、臨床でも限界とされる24時間保存へ実験をすすめることとした。具体的には、ドナーラットから全肝摘出後、UW液にて還流、4℃にて24時間保存した。グラフト肝をレシピエントにput-inする直前に1x10(6)個のMSCsを門脈内に充填し、門脈にクランプをかけた。全肝摘出したレシピエントにput-inの後、肝静脈、門脈、肝動脈、胆管の順に吻合し、全肝移植を行なった。術後7日目のレシピエント生存率に有意差を認めた。今回の結果は、脳死肝移植への臨床応用へつながる結果であったが、今後、研究課題名に即して、部分肝移植での検討を進める予定である。具体的には、ドナーから全肝摘出を行ない、バックテーブルにて80%切除を行ない、過小グラフトを作成する。これを全肝摘出したレシピエントに同所性に移植し、1日目の生化学、組織、7日目の生存率で評価予定である。また、このモデルのために、バックテーブルでの肝切除に工夫をこらし、安定した部分肝移植モデルを確立する必要があるが、肝静脈再建に工夫をこらすことで、一般的にも施行可能かつ、再現可能なモデルが作成できると考えている。これについては、実験結果とは別に手技として投稿出版予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
60%以上の肝切除を伴う部分肝移植モデルは、安定して作成することが困難と考えられているが、これをほぼクリアできたと考えている。これにより、いままで行なってきたMSCsの門脈内注入を組み合わせることで今後の研究伸展が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
部分肝移植で生存率に差を見いだすことを一番に考えているが、途中血清のプロテインチップ解析で、そのメカニズムに迫りたい。
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[Presentation] 肝移植モデルにおける幹細胞移植の導入 マージナルグラフトの克服に向けて2013
Author(s)
藤本, 康弘 寺谷, 工 趙, 向東 土井, 淳司 政野, 裕紀 濱口, 雄平 吉村, 美緒 小川, 晃平 海道, 利実 小林, 英司 上本, 伸二
Organizer
第113回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
福岡国際会議場(福岡)
Year and Date
20130413-20130413
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