2012 Fiscal Year Research-status Report
肺癌に関わるmiRNAクラスターの標的遺伝子群の同定と肺癌発症機構の解析
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24591905
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大内田 守 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80213635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 佐智夫 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30335624)
岡 剛史 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50160651)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | miRNA / 肺がん / 標的遺伝子 |
Research Abstract |
肺癌ではmicroRNA(miRNA)のクラスターmiR-17-92の過剰発現が発癌に関わることが報告されているが、それと高い相同性を持つクラスターmiR-106a-363、miR-106b-25との相互調節機構、特に、その標的遺伝子群に対する相互作用はほとんど解明されていない。申請者らは、これまでmiRNAの標的遺伝子の新規同定技術の開発を行っており、このmiRNAの標的遺伝子の同定技術を用いて、肺癌に関わるmiR-17-92の標的遺伝子群の同定を進めている。 miR-17-92クラスターが高発現している肺癌細胞株にmiR-19a、20a、92-1に対するanti-miRNA Locked Nucleic Acid (LNA)をそれぞれ導入した後に、2次元電気泳動と質量分析型を用いて、コントロールに比し発現上昇を示す蛋白の検出を行った。これらの蛋白をコードするmRNAの3’非翻訳領域に、対応するmiRNAのシード領域を持つ遺伝子を見いだした。一方、HEK293細胞から細胞抽出液を作成し、ビオチン修飾miR-19aと結合反応させ、miRNA-mRNA複合体をアビジンビーズで回収後、cDNAを作成した。miRNA標的遺伝子検索プログラムソフトで選択される遺伝子群のうち癌化に関わる遺伝子に絞りPCR用のプライマーを作成した。このプライマーで上記のcDNAを増幅することで、miR-19aに結合していたmRNAを見いだした。得られた遺伝子のmiRNA結合配列を挿入したルシフェラーゼプラスミドを作成した。anti-miR-19a (LNA)の存在下、非存在下でルシフェラーゼアッセイを行うことにより細胞内でmiRNAが作用するmiRNA結合配列を同定した。 また、申請者らは、miRNAの標的遺伝子mRNAを回収する技術を開発したが、その最適条件を決定するために条件検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ある種のmiRNA は癌の発症に関わっていることはわかっているが、そのmiRNAがどのmRNAに結合して作用しているかは報告は少ない。そのmiRNAとその標的遺伝子の探索研究が進まない理由は、miRNAとmRNAの結合様式が100%マッチで結合するのではなく、miRNA結合配列の中でもシード領域(完全にマッチする約8塩基)を中心として数塩基のミスマッチを含む形で結合するため、真の標的遺伝子が見いだせないからである。本研究では、その標的遺伝子を実験系で同定しようとするものである。これまでのところ、ルシフェラーゼレポーターアッセイにより、細胞内でmiR-19aが作用することができる結合配列の同定、および、標的遺伝子の同定ができていることより、miR-19aが反応する配列、しない配列を比較検討することができた。その点からも達成度は満足のいくものであると感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
miR-19aが細胞内で確かに標的遺伝子を制御していることを明らかにするために抗体を用いた蛋白発現量の解析を行う。anti-miR-19a LNAの存在下でmiR-19aをノックダウンさせ、存在下と非存在下で問題の標的遺伝子の蛋白変化を検討する。確定された標的遺伝子をノックダウンさせるためのRNAi、また、cDNA発現ベクターを肺癌培養細胞に投与することにより、癌細胞増殖に関わる標的蛋白の詳細な作用機序の解析を進めたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞内のmiRNAをノックダウンするためのanti-miRNA LNAの合成と、2本鎖miRNAの合成、標的遺伝子mRNAの発現制御するためのsiRNA、cDNA発現ベクター構築に関わる酵素やオリゴヌクレオチド、細胞増殖能測定試薬等の購入を計画してる。
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Research Products
(7 results)