2012 Fiscal Year Research-status Report
癌特異的微小環境による乳癌幹細胞の動態制御と治療標的分子の探索
Project/Area Number |
24591929
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
山口 ゆり 埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), その他部局等, 研究員 (80166628)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 癌 / 細胞・組織 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
培養株細胞にも幹細胞があることが知られており、今年度は、ERE-GFPを導入したエストロゲン受容体(ER)陽性乳癌培養細胞株MCF7-E10から癌幹細胞を単離し、幹細胞におけるエストロゲンシグナルの解析および微小環境の液性因子の効果を検討した。 癌幹細胞は、薬剤を排出する機能が高く、Hoechst陰性の細胞集団(side population cells; SP細胞)として同定することができる。そこで、はじめにMCF7-E10細胞株に存在するSP細胞集団をフローサイトメトリーで検出し、セルソーティングにより単離した。SP細胞のER活性をGFPの発現で解析した結果、MCF-7-E10細胞由来の乳癌幹細胞にはER活性があることがわかった。一方、癌幹細胞はALDH1(アセトアルデヒド脱水素酵素タイプ1)の発現が高いことが知られており、MCF7-E10細胞からALDH1をマーカーとして幹細胞を単離する方法を確認した。SP細胞、ALDH1陽性細胞はともに幹細胞のマーカーであるmammosphere(乳癌細胞塊)形成能を示した。これらの乳癌幹細胞に乳癌組織由来の液性因子を添加したところ細胞増殖およびmammosphere形成の促進効果が観察された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
乳癌培養細胞株から乳癌幹細胞を単離できることを複数のマーカーで確認した。さらに、乳癌幹細胞のエストロゲンシグナルの把握と微小環境の影響を解析することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、ERやHER2の発現の異なる乳癌培養株細胞から幹細胞を単離し、CAFや液性因子のmammosphere形成能や増殖、ERやHER2の発現への効果を検討する。さらに、乳癌組織より乳癌幹細胞を単離、培養する方法を検討する。単離した乳癌幹細胞についてCAFや液性因子、サイトカイン、増殖因子の影響を検討する。また、我々は術前ホルモン療法の治療前後の乳癌組織上清を70例保存している。これらを用いて、微小環境の機能に対する治療の影響を検討する。術前治療は数ヶ月の期間で治療の奏効性が判定されるため、奏効性の関連の解析が可能となる。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
-
[Presentation] The androgen metabolite-dependent growth in hormone receptor positive breast cancer as a novel aromatase inhibitor-resistance mechanism2012
Author(s)
Hanamura T., Niwa1 T., Nishikawa1 S., Konno H., Ghono H., Kobayashi Y., , Kurosumi M., Takei, H., Yamaguchi Y. Ito Ken-ichi, Hayashi S.I,
Organizer
San Antonio Breast Cancer Symposium
Place of Presentation
Texsas,USA
Year and Date
20121204-20121207
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-