2012 Fiscal Year Research-status Report
タキサン併用術前化学療法の食道癌への効果予測因子と予後規定因子の解明
Project/Area Number |
24591945
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
丹黒 章 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10197593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井本 逸勢(橘逸勢) 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30258610)
川上 行奎 徳島大学, 大学病院, 特任講師 (00596249)
山本 洋太 徳島大学, 大学病院, 助教 (50522273)
古北 由仁 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20563810)
後藤 正和 徳島大学, 大学病院, 特任助教 (00437659)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食道癌 / 抗癌剤 / タキサン / 術前化学療法 / 抗癌剤感受性 |
Research Abstract |
1. ヒト食道癌培養細胞の分類と抗癌剤感受性【in vitro 実験】ヒト食道癌細胞株(YES-1,YES-2,YES-3)とそれを継代培養した細胞株に免疫染色を行い、HER-2ならびにHER-1、その他の因子強陽性食道癌細胞株、陰性食道癌細胞株に分類する予定であった。 2. 動物実験【in vivo 実験】(1)SCIDマウスを用いた食道癌移植Xenograft モデルの作成:食道癌in vivoモデルを作製する。SCIDマウスを用いてマウス親和性食道癌株細胞懸濁液を注入し、長期生存が可能な移植モデルを作成した。(2)食道癌同所移植Xenograft モデルに対する薬剤感受性:SCIDマウスの同所移植モデルXenograftを使ってin vivo における分子標的治療薬単独と抗癌剤併用における効果を検証する予定であるが、同所移植モデルは完成しているが、感受性試験まで至っていない。 3.臨床試験 術前化学療法の治療効果と副作用発現、免疫学的パラメーターの変動の記録 (1)術前化学療法:DFP療法(Docetaxel+5-FU+CDDP療法を行い、治療経過を記録している。(2)治療開始前と治療終了時(1クール終了時点)に採血を行い、血清を凍結保存ちゅうである。(3)治療効果判定:内視鏡・CT(PETCT)を再度行い、効果判定を行った。(4)手術療法を行い、手術によって得られた組織も凍結保存を行っている。(5)組織は免疫組織化学的手法を用いてHer-family, Ki67, p53,Cyclin D1, ADLH1, CCD44などのBiomarkerの解析を行う。 現在、臨床試験においては症例数を重ねており、様々なバイオマーカーを免疫染色ならびにRT-PCRによって解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
食道癌浮遊細胞での染色はまだできていない。手技的な問題を検討中である。食道癌細胞のSCIDマウスを用いた食道癌移植Xenograft モデルの作成は完成し、縦隔リンパ節転移モデルを完成できたが。免疫染色による検討はできていない。当科で治療を行った食道癌術前生検組織、手術により切除できた標本を用いて免疫染色を行い、EGFR、HER2、Aldehyde Dehydrogenase 1などの免疫染色性とタキサンを含む術前抗癌剤感受性と予後予測因子になりうることが判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
食道癌細胞株を用いたin vitroのサブタイプ分類が可能かを確かめるため研究を継続する。細胞株をSCIDマウスへ委嘱した食道癌移植Xenograft モデルに関してもその細胞の性格が維持できるか変異するのかが興味のあるところである。臨床例に関しても症例数を増やして、Her-family, Ki67, p53,Cyclin D1, ADLH1, CCD44以外のBiomarkerについても解析する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は申請した試薬などを用いて食道癌細胞株を用いたin vitro実験、SCIDマウスの食道癌移植Xenograft モデルを用いたin vivo実験を継続し、臨床例に関しても症例数を増やして、Biomarkerについて、免疫染色やRTPCRを用いた解析を行う予定である。また、精力的に学会発表を行い、論文を発表する予定である。 次年度の繰越額は国際学会の旅費、免疫染色に必要な抗体やRTPCRの試薬購入に使用予定である。
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