2013 Fiscal Year Research-status Report
がん幹細胞・ニッチに注目した胃癌の抗癌剤感受性に関する検討
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24591946
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉永 敬士 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90507790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 英次 九州大学, 大学病院, 講師 (70380392)
掛地 吉弘 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80284488)
佐伯 浩司 九州大学, 大学病院, 助教 (80325448)
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Keywords | 胃癌 / 術前化学療法 / がん幹細胞 / ニッチ |
Research Abstract |
新規がん幹細胞マーカーの検索として胃癌培養細胞株(6株)の培養およびFACSを用いたside populationの解析は外部委託の方針としたが、現在、受注殺到で新規サービス中止中となっており、再開まで待っている状況である。よって、別の手段として胃癌培養細胞株において胃癌がん幹細胞マーカー候補の分子について定量的RT-PCR法にて遺伝子発現解析を行った。これまでに実際解析された遺伝子はCD44,CD133, ALDH1A, SALL4,SNAIL, E-cadherinでCD44,CD133, ALDH1Aについけは低分化の癌細胞株(とくにスキルスタイプ)で多く発現を認め、分化型の細胞での発現は殆どなかった。SALL4の検討を行ったが高発現株は2株で、発現のパターンはCD44,CD133, ALDH1Aと全く異なった。また、EMTマーカーSNAIL, E-cadherinはSNAIL, E-cadherinの発現に逆相関を認めた。現在、これらの遺伝子については胃癌臨床検体を用いた発現解析を行い、健常組織より発現が高いものはCD44であったので、CD44は解析に用いるよい候補と考えられた。 新規マーカー検索が滞っている現状のため、術前化学療法が胃癌患者の予後を改善するかといったこの研究課題の前提となる部分からの解析を行った。進行胃癌症例で胃切除術先行した症例と化学療法を行いR0,R1手術可能であった症例の検討を行った。当施設での進行再発胃癌の2剤併用化学療法による生存期間中央値(MST)は19.5ヶ月で、術前化学療法症例でR0,R1手術施行症例のMSTは25.3ヶ月と延長し、特に術後も2剤併用化学療法を施行した症例では42.8ヶ月と著明に延長することが判明した。これらの症例のうち、長期生存例とそうでなかった症例においてがん幹細胞マーカー発現の検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
胃癌細胞株におけるがん幹細胞マーカーのスクリーニングと胃癌術前化学療法施行例と進行再発胃癌化学療法症例における治療効果、予後の解析と臨床病理学的特徴の検索を行えており、その中の長期生存症例も同定できている。生存期間によってがん幹細胞マーカーの発現に違いがあるかの検討を行う予定である。また、これまでの検討でTS-1、シスプラチン併用療法(SP療法)が最も予後を延長することが示唆され、SP療法と他のレジメン症例の組織において既知のがん幹細胞マーカーの発現解析中である。問題点として既知の報告されたがん幹細胞マーカーですら本当にがん幹細胞マーカーであるかを検証する手段が乏しいことが最大の問題点であるので、多くの候補について発現解析を行いながら、最も化学療法の治療効果を反映するもの、予後を予測しうるものを同定する必要があると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
アレイを用いた、新規がん幹細胞マーカーの包括的検索と既知のマーカーを用いた解析行う予定であったが、高価であること、がん幹細胞のソーティングの外注の受注再開の目処が立たないため、既知のマーカーとぞくぞくと報告されている新規がん幹細胞マーカーについて検証を行っていき、化学療法の奏効や予後に関連するマーカーの同定を行うこととする。 しかし、これまでの検索でわかったことは、がん幹細胞マーカーそれぞれで胃癌細胞株、胃癌臨床検体での発現パターンが異なっており、これらのマーカーのどれが本当にがん幹細胞マーカーとしてよいかとの疑問は残る。よってこれらの検索されたマーカーの中で予後や治療効果をよく予測できるものが同定できればよいという方針に変更する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初予定していたアレイを用いた、新規がん幹細胞マーカーの包括的検索と既知のマーカーを用いた解析行う予定であったが、当該年度では行えなかった為。 当初予定していたアレイを用いた、新規がん幹細胞マーカーの包括的検索と既知のマーカーを用いた解析を次年度行う為に必要な試薬を次年度繰越額106,528円で購入する
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Prognostic markers for immunochemotherapy using tegafur -uracil (UFT) and protein-bound polysaccharide K (PSK).2013
Author(s)
Yoshinaga K, Saeki H, Oki E, Morita M, Ikeda T, Sugimachi K, Yamashita Y, Ikegami T, Uchiyama H, Yoshizumi T, Soejima Y, Kawanaka H, Mimori K, Watanabe M, Maehara Y
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Journal Title
Fukuoka Igaku Zasshi
Volume: 104
Pages: 549-558
Peer Reviewed
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