2014 Fiscal Year Annual Research Report
ケモカインネットワークに着目した食道癌の新しい悪性度診断と治療法の開発
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24591960
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹内 裕也 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (20265838)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ケモカイン / ケモカインレセプター / 食道がん / 再発 / 転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度に引き続き以下のような研究を行った。 1)食道扁平上皮癌切除例における癌組織中のCXCR4とCXCL12の発現を検討したところ、CXCL12陽性例は細胞増殖の指標であるMIB-1 Indexが陰性例と比較して有意に高く、CXCL12陽性例は有意に術後無再発生存割合が不良であった。 2)食道扁平上皮癌細胞株TE4をヌードマウス背部に皮下注し、CXCR4阻害薬(AMD3100)を定期的に静注したところ、AMD3100投与群で腫瘍増殖が有意に抑制された。食道癌細胞株CXCR4発現株(TE4)培養上清にCXCL12を添加すると、細胞増殖が有意に亢進した。一方このTE4にCXCL12発現プラスミドを遺伝子導入し、CXCL12高発現株を作成したところ、CXCL12は培養上清中に高濃度に検出され、細胞増殖は有意に亢進した。これらの細胞増殖亢進はAMD3100投与で有意に抑制されたことから、食道扁平上皮癌の増殖にはCXCL12/CXCR4のparacrineだけでなくautocrine systemが関与していることが示唆された。 3)食道癌切除例59検体におけるケモカインレセプターCXCR2・CXCR4・CCR7の発現を調べたところ、Receptor発現数が増加すると無再発生存率、全生存率ともに有意に不良となった。上記1)-3)について現在論文作成中である。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Chemokine and chemokine receptor network in esophageal squamous cell carcinoma2014
Author(s)
Takeuchi H, Uchi Y, Ogura M, Nishi T, Irino T, Matsuda S, Inoue M, Fukuda K, Nakamura R, Takahashi T, Wada N, Kawakubo H, Saikawa Y, Omori T, Kitagawa Y
Organizer
第25回日本消化器癌発生学会総会
Place of Presentation
福岡県福岡市,ホテル日航福岡
Year and Date
2014-11-14
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