2012 Fiscal Year Research-status Report
食道癌に対する5ーアミノレブリン酸を用いた光線力学療法確立のための基礎的検討
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24591963
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
高岡 宗徳 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50548568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猶本 良夫 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00237190)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 食道癌 |
Research Abstract |
培養癌細胞及びマウス可移植腫瘍へのALAの特異的集積を確認し、光増感作用にて抗腫瘍効果を発揮するかを検討する。そして、既存の光増感剤との比較による癌特異的集積・細胞死の強度を解析し、ALAの有効性についての基礎的データを蓄積・整理し、臨床試験に向けての準備を進めることを目標としている。 平成24年の計画は以下の3つの主軸である。 1)培養食道癌細胞へのALA集積の検出及び細胞増殖抑制効果の検討 2)正常食道上皮細胞と培養食道癌細胞へのALA集積および細胞死誘導の比較検討 3)マウス皮下移植腫瘍へのALA集積の検出及び抗腫瘍効果の検討 アミノレブリン酸(以下ALA)は連携研究者の中島元夫博士より供与を受け、食道癌細胞および食道正常上皮細胞に対し、通常培養条件下でALAを培養液中に添加し、ALAそのものによる培養細胞の増殖への影響の有無について実験を行い、その解析評価を行った。光照射のための設備準備を並行して行い、光照射によりALAがポルフィリンに変換されることによる細胞増殖への影響について検討する準備を進めている。細胞内分子生物学的解析・細胞死関連分子の検討のための実験手技の準備・構築を行った。また、次年度以降に予定する動物実験に向け、マウス可移植性食道癌細胞(TE-8, T.Tn)を用いた皮下腫瘍モデルの安定作成を行った。また、自然発生食道がんモデルを構築すべく、化学発癌モデル作成の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
レーザー励起光照射のための設備導入が遅れている。ALAの実験の必要物品であるレーザー装置の導入が遅れており、実際に励起によりポルフィリン変換された際のALAの抗腫瘍効果の検討が十分になされていない。ただし、LED(発光ダイオード)ライトにて代用できるため、LEDライトを購入し、実験を開始することは可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
培養食道癌細胞及び正常食道上皮細胞を用いて、ALA及び既存の光増感剤をそれぞれ培養液中に添加し、レーザー照射後の細胞死誘導を細胞増殖曲線の描出・IC50算出・細胞死検出実験・細胞死関連分子の発現解析を行い、 マウス可移植性食道癌細胞(TE-8, T.Tn)をヌードマウスの頸部食道へ移植した同所性移植モデルを用いたALAの抗腫瘍効果を検討する。腫瘍は摘出して固定ないしは凍結し、細胞死関連分子の発現について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度はALAの実験の必要物品であるレーザー装置の導入が遅れているため残額が発生した。平成25年度の使用計画は以下のとおりである。 ・実験動物・細胞内情報伝達解析用試薬(抗体など) 53万円 ・ファイバー照明セット一式(ウシオ電機株式会社製)152万円
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