2014 Fiscal Year Annual Research Report
直腸癌に対する化学放射線療法の最適化~エピジェネティックスの導入による新展開~
Project/Area Number |
24591972
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
井上 靖浩 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20324535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 光司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10345986)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30555545)
楠 正人 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50192026)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 直腸癌 / microRNA / 効果予測 / マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
当科の直腸癌集学的治療成績から、直腸癌術前化学放射線療法の最適化を考察するとともに、血清microRNAを用いた新たな治療効果予測マーカーの探索を行った。まず①術前化学放射線療法を施行した進行直腸癌113例(2001.1-2014.7)を対象に治療スケジュール別の臨床成績を検討した。つぎに②術前CRTの治療効果Grade Ia(n=3)とpCR (n=3)の治療前血清からQiagen miRNeasy KitにてRNAを抽出。TORAY 3D-geneを用いて網羅的に血清microRNAs発現を検証した。さらに文献的に大腸癌との関連報告のあるmicroRNA候補とあわせて、治療前血清からCRT効果予測が可能か検証した。結果として、pCR 例で有意に高発現するmiR3907、miR4454、miR6765-3p、miR6872-3p、miR7975およびmiR21とmiR29aの7候補において 術前CRTの病理組織学的著効群(>G2)を同定できるか、治療前血清が得られた30例で検証した。末梢血に反映されたmiRNAはmiR29aおよびmiR21であった。miR29aはpCR例で有意に高値であり、G2以上の病理組織学的著効群でも有意な高発現を認めた。ただし、病理組織学的著効群に関与する独立因子は治療前CEA低値とcN(-)であり、血清miR29aは独立した病理効果予測因子にはならなかった。
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Research Products
(1 results)