2013 Fiscal Year Annual Research Report
末梢循環癌細胞のKRAS遺伝子測定によるEGFR抗体薬の効果測定
Project/Area Number |
24591988
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
松阪 諭 公益財団法人がん研究会, がん化学療法センター臨床部, 研究員 (00372665)
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Keywords | 大腸癌 / CTC / 抗EGFR抗体薬 / KRAS |
Research Abstract |
大腸癌に対する分子標的治療薬であるEGFR抗体薬 (Panitumumab, Cetuximab)はKRAS遺伝子変異型には効果を認めない。末梢循環大腸癌細胞(CTC;circulating tumor cell) 中のKRAS遺伝子変異を測定することで、原発巣または転移巣の病理組織が入手できない症例においてもEGFR抗体薬の薬効を予測することが可能となり、またCTCは臨床経過中経時的に採取可能であり、治療による後天的な遺伝子変異を検索可能である。 大腸癌に対する分子標的治療薬であるEGFR抗体薬(Panitumumab, Cetuximab)は、がん組織のEGFR発現は治療効果と相関しないことが報告されている。CTCにおけるEGFR発現とCetuximabの治療効果について検討した。CTC上のEGFR発現は、組織におけるEGFR発現と同様に、治療効果と相関しないことを明らかにした。 (Kuboki Y, Matsusaka S, et al. Anticancer Res 2013) CTCの収集は、CellSearch SystemにおけるProfile kitを用いて行った。収集されたDNAからi-densyで高感度KRAS測定を試みた。12 Aspに対する高感度プライマーの不具合が判明し、現在プライマーの再構築中である。 高齢者や転移巣の場合では、手術で大きな組織をとってくることが困難な場合がある。そのため、内視鏡等で回収した微量な検体にてi-densyによるKRAS測定を施行した。術前に施行した内視鏡検査時の生検組織32検体測定し、KRAS陽性 13症例(うちG13D 3症例)、KRAS陰性 18症例、判定不可 1症例であった。後に手術にて切除された原発巣の組織から得られた結果と今回内視鏡で結果が得られているものに関しては一致率100%であった。(論文投稿中)
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Research Products
(2 results)