2013 Fiscal Year Research-status Report
エピジェネティクスに基づく肝癌予後予測のためのハイブリッド型血液テスト
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24592002
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
飯塚 徳男 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (80332807)
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Keywords | 肝癌 / メチル化 / 血清DNA |
Research Abstract |
本研究では『肝癌患者の予後を低侵襲かつ正確に予測できる血液テスト開発を行う』を目的とする。プールしたアレイデータおよび新規解析した全ゲノム対応アレイ解析データから、予後不良の肝癌で発現が低下し、且つ、プロモーター領域にCpGアイランドを保有する遺伝子20個を同定した。引き続き20遺伝子の発現解析とメチル化解析を10症例でリアルタイムRT-PCR法およびQSPで検証し、8個まで絞り込みを行った。さらに追加した10症例で、原発巣における発現低下と血清セルフリーDNA中のメチル化状態、そして予後との関連性を確認できた6遺伝子CFTR, RASF1A, SRD5A2, CCND2, SPINT2, BASPで以下の実験を行った。63例の肝癌患者の血清DNAにおける上記6遺伝子のメチル化をPCRで定量化してスコアシステムを構築した。6遺伝子からN個の遺伝子を選び、スコア化を行い、もっとも感度・特異度の高い組み合わせおよびスコア式を決定した(4個の遺伝子で感度56%、特異度68%)。関連する成果報告を海外雑誌および国内での学会にて行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
性能は若干劣るが、当初の目的である『肝癌患者の予後を低侵襲かつ正確に予測できる血液テスト開発を行う』を達成した。現在、テストサンプルでの検証を残すのみである。
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Strategy for Future Research Activity |
テストサンプルでの検証を行うとともに、得られたデータを基盤として、さらに性能アップを図るためのシステム作りを行っている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
血清DNAを用いたメチル化遺伝子の定量解析が順調に進んだことにより、研究コストを低額に抑えられたため、次年度使用額(4336円)が生じた。 次年度の論文発表や学会発表の費用と併せて使用する。
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Research Products
(4 results)