2012 Fiscal Year Research-status Report
増殖型遺伝子組換えウイルスを用いた根治不能肝腫瘍に対する新治療法の開発研究
Project/Area Number |
24592014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
權 雅憲 関西医科大学, 医学部, 教授 (70225605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海堀 昌樹 関西医科大学, 医学部, 講師 (30333199)
藤澤 順一 関西医科大学, 医学部, 教授 (40181341)
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 増殖型遺伝子組換えウイルス / 単純ヘルペスウイルス / 抗腫瘍免疫 / 肝細胞がん |
Research Abstract |
近い将来肝細胞がん治療の重要な一翼を担うようになると思われるウイルス療法の効果を検討した。平成24年度は、第3世代制限増殖型遺伝子組換えヒト単純ヘルペスウイルス1型(T-01)を用いて、ヒト肝細胞がん由来培養細胞(HepG2、HuH-7)での効果を検討した。 実験では、Vero細胞で調製したウイルス溶液をヒト肝細胞がん由来培養細胞(HepG2、HuH-7)にMOI(0.1、0.01、1)でそれぞれ感染させ、1,2,3,4日目に残存培養細胞数をカウントし細胞障害性を測定した。 HepG2においてControl、MOI:0.01、MOI:0.1での細胞数(x105)の変化はそれぞれ、Day1(4.45±0.92、4.10±0.26、3.47±0.15)、Day2(5.97±0.10、6.60±0.11、2.73±0.70)、Day3(10.1±1.25、7.47±1.1、1.20±0.44)、Day4(11.0±1.44、5.47±0.57、0.77±0.5)であった。 またHuH-7においてControl、MOI:0.1、MOI:1での細胞数(x105)の変化はそれぞれ、Day1(3.22±0.38、2.30±0.36、1.90±0.46)、Day2(4.05±0.55、2.60±0.36、1.13±0.21)、Day3(5.02±0.74、2.67±0.12、1.10±0.1)、Day4(7.47±0.86、2.07±0.15、0.57±0.15)であった。 今回の検討で、ヒト培養細胞での殺細胞効果が認められたため、平成25年度ではヌードマウスを用いて、ヒト肝がん細胞を皮下異種移植した実験モデルで行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度末に、研究室が枚方市に移転したため、培養細胞上でのT-01の感染効率の検討が施行できなかった。しかしT-01のヒト肝細胞がん培養細胞での殺細胞効果が認められたため、今後の検討が期待できると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に予定していた培養細胞上でのT-01の感染効率の検討を行う予定である。ヒト肝細胞がん培養細胞にウイルスを初期感染させ、一時間後にウイルス液を除去し、37℃で24時間培養する。その後、細胞及び上清を回収後、Vero細胞を用いプラーク法でタイターを測定する。 またヌードマウスの皮下に異種移植したヒト肝細胞がんにT-01を接種し、腫瘍縮小効果を検討する。効果を認めれば、マウスの両側皮下異種移植した腫瘍にT-01を接種し、非接種側の腫瘍縮小効果を検討し、全身の免疫増強効果も検討する予定である。皮下異種移植したヒト肝細胞がんに対するT-01の腫瘍縮小効果の検討は、ヌードマウスの皮下腫瘍を測定し、P2A実験室の安全キャビネット内で麻酔後、30G針を用いて腫瘍内にT-01を投与する。週3回、腫瘍径・体重・ストレス度等を観察し、腫瘍縮小効果が認められれば、1回投与か3回投与の優越性を確認する。さらに両側皮下に異種移植し、非投与側の腫瘍の増殖抑制効果を観察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の当初に予定している培養細胞上でのT-01の感染効率の検討のために、研究費でウイルス関連試薬や細胞培養試薬などの消耗品購入を行う。 また、その後はウイルス療法による腫瘍縮小効果を検討するためにヌードマウスの購入、試薬や器具購入に研究費を使用する。 平成24年度に余った研究費は、平成25年度の消耗品購入に使用する。
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