2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592016
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
山本 順司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (40342654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川内 聡子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 助教 (20506505)
初瀬 一夫 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (40082284)
佐藤 俊一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 准教授 (90502906)
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Keywords | 光計測 / マウスモデル |
Research Abstract |
今年度は、ラットで肝阻血・再灌流モデルを作成して、どのような情報が光プローブで収集できるかを評価した。1. Total-Hb(血液量)、2. Deoxy-Hb(ヘモグロビンの脱酸素化度)、3. ミトコンドリアのheme aa3の還元(電子伝達系の異常)、4. 光散乱(scattering, 細胞・細胞小器官の形態変化)について、データを収集した。 それによると、肝門部での動門脈血流遮断により、(1)阻血開始直後からTotal Hb(R570)の信号の低下と再灌流による再上昇、(2)Deoxy-Hb(R560/R569)の信号の上昇、(3)ミトコンドリアHeme aa3(R605/R620)の信号の低下、(4)散乱の増加 (n=8)が認められた。測定の際の問題点は、(1)計測光ファイバーが露出型のために、術野の照明に影響されること、(2)肝門部遮断の方法により、阻血、再灌流時の変化が実験ごとにある程度ばらつきがみられることであった。しかし、これらの点を考えても、(1)総肝血液量は阻血により減少、再灌流により回復、(2)ヘモグロビンは阻血により、脱酸素化し、再灌流後に酸素化、(3)ミトコンドリアのhemeは阻血により還元、再灌流後に酸化(ただしいったん還元側にふれる)、(4)散乱は阻血により増加し、再灌流により減少する傾向がある、ことは確認された。現在は、疾患モデルの多い、マウスで同様の実験を行っている。また、先端までカバーされた測定用光ファイバーを購入し、照明下により安定した実験モデルの確立を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初、用意していた計測用のファイバーが先端露出型であり、途中で照明をつけると収集データに大きなノイズが入ってしまうため、肝門部のクランプ操作を真っ暗ななかで行っていた。そのため、肝阻血を行う手技が安定せず、小鉗子による方法、糸とチューブによるターニケット、糸による結紮、を試みた。特にマウスでは、組織が菲薄なため、まだ安定したデータを得られる方法が確立できていない。2か月前に先端が被覆されている形のプローブを入手したので、現在マイクロ血管クリップを用いた同様の実験を反復し、安定したデータが得られることを確認中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、(1)照明下での安定した手技、(2)確実で再現性のある肝門部での血流遮断法、を確立し安定したモデルを確立する。その後、(1)肝門部での流入血遮断のみのモデル、(2)肝静脈同時遮断モデル を作成して、流入血遮断における肝静脈からの逆流血の肝組織酸素化の効果をみる。この実験系での最長生存クランプ時間を見つけ、その時間内での組織変化を光計測する。脂肪肝、硬変肝モデルで同様の実験を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験結果が安定しなかったのは、先端露出型のプローブであったことが一番の原因であったが、なかなか被覆型のものが入手できなかったため、実験をすることができなかった。そのため、消耗品の購入が滞り、次年度使用額が生じた。 マウスでの肝阻血再灌流モデルの確立と疾患マウスにおける同様の実験を行う予定。
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