2014 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌における新規治療抵抗性遺伝子の探索とその阻害剤による治療法の開発
Project/Area Number |
24592023
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
國料 俊男 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60378023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梛野 正人 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20237564)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378091)
千賀 威 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80419431)
板津 慶太 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (90534842) [Withdrawn]
清水 泰博 愛知県がんセンター(研究所), 消化器外科, 部長 (40470166)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膵癌 / 治療抵抗性遺伝子 / TPX2 / IGFBP-3 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵癌におけるTPX2に関する研究を継続した。TPX2はAURORA Aキナーゼとの関連が報告されており、細胞分裂時の微小管形成や細胞周期に関連するタンパクである。いくつかの悪性腫瘍において発現抑制による抗腫瘍効果が報告されているが、作用機序は解明されていない。 ヒト膵癌由来細胞株KLM1、KP4、panc1、PK45H、PK8、PK9、MIAPaca2においてTPX2は高発現していたが、正常膵組織由来細胞株ACB RI515においては発現を認めなかった。TPX2を標的にしたsiRNAを膵癌細胞株KLM1、KP4、panc1導入し、増殖能、細胞死誘導能、浸潤能について検討した。TPX2の抑制により増殖能、細胞死誘導能、浸潤抑制能に有意な低下を認めた。膵癌症例70例でのTPX2の発現に関してrealtimePCRによる臨床病理学的検討を行なった。TPX2は正常組織と比較して癌組織で有意に発現が亢進していた。また免疫染色においても膵癌組織において高発現していた。マウス皮下発癌モデルに対してTPX2 siRNAの抗腫瘍効果を検討した。TPX2 siRNA投与群で腫瘍増殖抑制を認め、腫瘍内血管新生が減少していた。protein arrayによる血管新生に関する発現解析をおこなった。その結果、IGFBP-3の発現亢進を認めた。われわれの検討よりTPX2抑制による抗腫瘍効果にIGFBP-3の関与が示唆された。
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Research Products
(1 results)