2014 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞を利用した膵島移植によるI型糖尿病治療の確立
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24592027
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
浅利 貞毅 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20580682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 逸平 近畿大学, 医学部, 准教授 (30379408)
新関 亮 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60444593) [Withdrawn]
後藤 直大 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40580684)
福本 巧 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70379402)
具 英成 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40195615)
外山 博近 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10444598)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨髄細胞 / 間葉系幹細胞 / 膵島細胞 / I型糖尿病 / 移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)C57BL/6骨髄細胞由来間葉系幹細胞の新たな分離培養方法の確立 骨髄細胞(BMCs)からPI-CD45-Ter119- gated Sca-1+PDGFR-α+細胞をsortingし、この細胞群だけを培養継代することにより比較的均一なMSCsが分離されることを明らかにした。抗体を用いた表面マーカーの探索ではc-kit, Sca-1, CD34, CD45, CD11b, H-2Kb, I-Ab, CD86がいずれも陰性、CD29, CD44が陽性で文献報告と一致していた。分化誘導実験では、この細胞群が骨細胞、脂肪細胞、軟骨細胞いずれにも分化することを確認した。リンパ球混合試験では、リンパ球単独培養群と比較し、MSCs混合培養群では有意にリンパ球の増殖が抑制されることを確認した。 (2)糖尿病未発症NODマウスにおける新たなmixed hematopoietic chimerism誘導方法の確立 より臨床に即した免疫抑制剤を使用することによりGVHDを発症しないmixed hematopoietic chimerismの誘導方法を確立した。NODマウス(6週齢)にtemsilorimus(5mg/kg)を-d7, -d1に、cyclophosphamide(100mg/kg)を-d4から-d1まで連日投与したのち、d0に2Gyの放射線照射とC57BL/6由来BMCsを 2 x 107個投与することにより、移植後1ヵ月の末梢血で安定したmixed hematopoietic chimerismが誘導されることを証明した。さらにmixed hematopoietic chimerismが誘導されたNODマウスでは、糖尿病発症が抑制されることを明らかにした。 (3)C57BL/6マウス膵臓からの膵島分離方法の確立 C57BL/6マウスにおいて、総胆管経由で主膵管にcollagenase type I (Sigma, St. Louis, MO)を注入し膵島(Islets)を分離する方法を見いだした。現在、Isletsの採取量が増加するよう分離方法の最適化を行っている。
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