2012 Fiscal Year Research-status Report
膵臓癌におけるBcl-xLとMcl-1の機能解明とsiRNAを用いた臨床応用
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24592036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
高橋 広城 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30381792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 幹則 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20305551)
松尾 洋一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40381800)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膵臓癌 / アポトーシス / Bcl-2ファミリー蛋白 / RNA干渉 |
Research Abstract |
・臨床検体を用いたAnti-apoptotic Bcl-2 family protein発現の検討:当科での手術症例の臨床検体を用いて免疫染色を行った結果、膵癌部位にBcl-xLとMcl-1の強発現を認めるが、非癌部での発現は非常に弱いことが判明した。 ・膵臓癌細胞株を用いたBcl-2 family蛋白の発現の確認:6種類の膵癌細胞株を用いて内在性レベルのAnti-apoptotic Bcl-2 family proteinの発現程度をWestern blotにて検討した結果、Bcl-xLとMcl-1はほとんどの細胞株に発現しているがBcl-2は2種類の細胞株にしか発現していないことが判明した。これらのAnti-apoptotic Bcl-2 family proteinは主にミトコンドリアに局在にしていることが判明した。 ・免疫沈降を行った結果、Anti-apoptotic Bcl-2 family proteinがPro-apoptotic proteinであるBakやBax、Bimなどと関連があることを確認できた。 上記の結果をもとに今後in vitroでsiRNAを用いて各タンパクをknock-downし、それぞれの役割を確認していく予定である。またin vivo実験で上記の役割を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Anti-apoptotic Bcl-2 family proteinの膵癌細胞株での発現の程度・細胞内局在を確認できた。またこれまでの手術で摘出した臨床検体においても同様にAnti-apoptotic Bcl-2 family proteinの発現の程度を確認した。またこれらのAnti-apoptotic Bcl-2 family proteinがPro-apoptotic proteinであるBakやBax、Bimなどと関連があることをIPで確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
膵癌細胞株におけるAnti-apoptotic Bcl-2 family proteinの役割をin vitroの実験系で確認する。特にこれらのタンパクの相互作用に注目する。またin vivoの実験系で上記の役割が再現できるか検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
RNA干渉によるBcl-xL/Mcl-1の抑制が膵臓癌に及ぼす影響 (in vitro) (高橋広城、松尾洋一) ・Bcl-2, Bcl-xL, Mcl-1およびこれらのコンビネーション(Bcl-2+Bcl-xL, Bcl-2+Mcl-1, Bcl-xL+Mcl-1)をRNA干渉により抑制し、アポトーシスへの影響を検討する。 ・アポトーシス亢進の分子生物学的なメカニズムを検討する。具体的にはカスパーゼ活性、チトクロームCの細胞質への流出の有無、Bak/Bax活性の変化、BH-3 only蛋白の局在・蛋白-蛋白の相互作用の変化につき検索する。 RNA干渉によるBcl-xL/Mcl-1の抑制が膵臓癌に及ぼす影響 (in vivo) (高橋広城、佐藤幹則) ・ヌードマウス膵癌皮下移植モデルを作成し,Bcl-xL/Mcl-1 siRNAとアテロコラーゲンcomplexを腫瘍内に1回/週の間隔で局所注入し、その抗腫瘍効果を検討する。適宜腫瘍のサイズを計測し、4-6週間後に腫瘍を摘出し、分子生物学的手法を用いてアポトーシスの程度・メカニズムを検討する。この基本手技はすでに確立している。
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Research Products
(10 results)