2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592039
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
土田 明彦 東京医科大学, 医学部, 教授 (50207396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永川 裕一 東京医科大学, 医学部, 講師 (20349484)
黒田 雅彦 東京医科大学, 医学部, 教授 (80251304)
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Keywords | 膵癌 / 血清miRNA |
Research Abstract |
膵癌は、がんにおける死因の第5位を占める。また、膵癌は予後不良のがんであり、膵癌患者全体の5年生存割合は5%に満たない。膵癌患者の予後が不良である原因は、再発・進行膵癌に対する有効な薬剤が限られていることに加え、早期発見の手段が確立していないことが挙げられる。従って膵癌患者の予後改善のためには、非侵襲的な早期診断法の確立が必要不可欠であり、血清miRNAを用いた膵癌のマーカーの検討を行った。 具体的には、患者血清からRNAを単離しマイクロアレイ法によって解析を行った。その結果、hsa-miR-188-5p、hsa-miR-1275及びhsa-miR-3648が、膵癌患者において有意に上昇していた。特にmiR-1275は平均3.6倍に上昇していることが確認された。今後はさらに、これらmiRNAの膵がんにおける意義、機能を解析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者血清の取得は概ね順調に行われているが、前年度と同じく、血清miRNAの測定キットは、ある程度まとまった症例数がないと解析が行えないため、当初の予定より若干の遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.膵癌患者血液中に存在するmiRNA の同定:前年に引き続き、膵癌患者特異的に、変化するmiRNAを同定していく。また、症例数を増やすことにより、各Stage での変化も明らかになる。さらに、術前後のデータの比較や、予後との相関も行っていく。 2.膵癌細胞におけるエキソソーム/microvesicle の蛋白解析:LC-MS/MS によるタンパク質解析を中心に行う。同定されたタンパク質に関しては、抗体の作製を同時に行っていく。 3.膵癌を標的としたmiRNA の単離:前年で単離された、アポトーシスを誘導する候補miRNAに対するanti-miRNA LNAを合成し、その効果を判定していく。これらのanti-miRNA LNAは、miRNAの効果を抑制するため、腫瘍増殖を増加させることが予測される。もし、このanti-miRNA LNAが増殖効果を示さない場合は、治療薬として不適当なmiRNAと判断される。 4.マウス実験による抗腫瘍効果及び安全性の検討:平成25 年以降は、前年に引き続き、マウス移植モデルを用いた検討を行う.平成24 年度は、エキソソームの産生にHEK293 を用いる予定であるが、臨床応用を目指し、産生細胞を検討していく。具体的には、エキソソームは、生体成分であるがゆえにMHC クラスI,IIの発現があり、生物製剤として免疫拒絶の問題がある。そこで、本研究項目では、免疫学的寛容を提示するHLA-Gを発現している胎盤の羊膜細胞においてエキソソームの産生を検討する。具体的には、マウス胎盤より 羊膜を単離し、短期培養の後、TERT 及びBmi-1 によって羊膜細胞を不死化させる。この細胞よりエキソソームを単離後、マウスに投与し抗腫瘍効果を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していたmiRNAの解析が遅れたことにより、解析に用いた試薬を次年度に購入するため、平成25年度の支出が予定よりも抑制できたため 最終年度のため、予定症例数を集めて、当初の予算額をすべて使用するように計画する。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] KLF5 regulates the integrity and oncogenicity of intestinal stem cells.2014
Author(s)
Nakaya T, Ogawa S, Manabe I, Tanaka M, Sanada M, Sato T, Taketo MM, Nakao K, Clevers H, Fukayama M, Kuroda M, Nagai R.
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Journal Title
Cancer Research
Volume: Epub ahead of print
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] SMAD2 MEDIATES DENDRITIC CELL SUPPRESSION BY TGF-β Smad2 is the TGF-β receptor-regulated Smad to suppress the immunogenicity of mouse and human dendritic cells.2014
Author(s)
Jeong-Hwan Yoon, Katsuko Sudo, Jin Soo Han, Min-Young Chae, Seok Hee Park, Michael Weinstein, Susumu Nakae, Tadashi Yamashita, In-Kyu Lee, Takayuki Sumida, Masahiko Kuroda, and Mizuko Mamura.
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Journal Title
European Journal of Immunology-2
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Correlation between number of renal cysts and aortic circumferences measured using autopsy material.2013
Author(s)
Kurata A, Inoue S, Ohno S, Nakatsubo R, Takahashi K, Ito T, Kawasaki K, Kokubo R, Sakai T, Ubukata J, Matsubara S, Muraoka R, Yamazaki J, Hirose T, Hojo M, Watanabe E, Kuroda M.
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Journal Title
Pathol Res Pract.
Volume: 209
Pages: 441-447
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Activin receptor-like kinase5 inhibition suppresses mouse melanoma by ubiquitin degradation of Smad4, thereby derepressing eomesodermin in cytotoxic T lymphocytes.2013
Author(s)
Jeong-Hwan Yoon, Su Myung Jung, Seok Hee Park, Mitsuyasu Kato, Tadashi Yamashita, In-Kyu Lee, Katsuko Sudo, Susumu Nakae, Jin Soo Han, Ok-Hee Kim, Byung-Chul Oh, Takayuki Sumida, Masahiko Kuroda, Ji-Hyeon Ju, Kyeong Cheon Jung, Seong Hoe Park, Dae-Kee Kim, and Mizuko Mamura.
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Journal Title
EMBO molecular Medicine.
Volume: 5
Pages: 1720-1739
DOI
Peer Reviewed
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