2014 Fiscal Year Annual Research Report
超音波小型硬さセンサを用いた心筋虚血モニタリングシステムの開発
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24592045
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渋谷 拓見 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10526453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 洋一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00282096)
松永 忠雄 東北大学, マイクロシステム融合研究開発センター, 助教 (00396540)
齋木 佳克 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50372298)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 心筋硬さセンサ- / MEMS / 心筋保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は小型かつ、高感度な超音波センサを作成し、虚血による心筋障害の程度を心筋の硬さとの相関性を元に定量的に測定しうる計測システムの開発である。 心筋硬さセンサの作成を行ったが、当初のエラストグラフィを応用した方法ではセンサの小型化や感度に問題があり、測定原理の変更を行った(アクリル性のハウジング内にPZT超音波素子を配置。心筋表面にセンサを押しあてた状態で内部に一定陰圧を付加し、心筋表面に変位を生じさせ、その変位量をPZT製圧電素子から発せられた超音波の反射波受診時間から計算し測定)。 センサを作成後、シリコン性のファントムおよびブタ心のヤング率を計算し、センサの反射波受信時間と理論値との相関性につき検討を行った。ファントムでは、ほぼ理論値と差はなかったが、ブタ心では測定時間(陰圧のかかった時間)により心筋の変位量が安定せず、再現性があるデータがとれなかった。センサの問題点として、生体心へ印加する圧の設定と時間が定まっていなかったこと、超音波震動子の尾引き現象で正確な計測値を示せなかったことが考えられた。センサの問題点の改良(印加圧の設定、バッキング材の変更など)と平行し、ブタを用いた虚血心モデルの作成を行った。ブタ虚血モデルは開胸後、左冠動脈、前下行枝の第1対角枝より4㎝末梢を40分結紮した後に再還流することで作成した。現在センサの最終設定を行っており、完成次第、ブタ心筋虚血モデルを用いた動物実験を行う予定となっている。心筋虚血モニタリングシステムの確立までは至っていないが、センサの問題点が改善され、動物実験を行い結果検証後には実現可能なシステムであると考えている。
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Remarks |
実験動物モデルはできており、デバイスが完成次第、動物実験を行い、システムの構築を行う予定としている。また、実験結果に関しては論文および学会にて公表する。
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