2013 Fiscal Year Research-status Report
腎虚血再灌流障害過程におけるユビキチン・プロテアソーム系の機能解析と臨床応用
Project/Area Number |
24592046
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
本吉 直孝 東北大学, 大学病院, 講師 (40375093)
|
Keywords | 腎虚血再灌流障害 / ユビチキン・プロテアソーム系 / PPAR-γ / 腎保護 / 心臓大血管周術期腎保護 |
Research Abstract |
大動物(ブタ)腎虚血再灌流モデルにおける評価 体重約30kgの大動物(ブタ:WL大ヨークシャー×ランドレース)を用いて、大動脈手術手技中に生じる腎虚血再灌流を模倣するための両側腎動脈遮断による腎虚血再灌流モデルを確立した。全身麻酔下に、両側腎動脈を1時間遮断するプロトコールとした。虚血直前、1時間遮断後再灌流直前、再灌流後1時間、2時間、3時間、4時間の6ポイントで全身血、腎静脈血、尿、腎組織を採取し評価を行っている。全身麻酔中は経時的に膀胱温、体血圧及び静脈血酸素飽和度をモニタリングし、膀胱温は37~38℃を保持するよう管理した。Control群についで、術前にプロテアソームインヒビターであるBortezomibを投与した群において各種サンプルを採取している。腎障害度評価は全身血でNGAL(急性腎障害の早期バイオマーカー)をELISA法により測定し、加えて各尿細管毎に病理学的スコアリングを行い比較評価している。PPAR-γ及びその標的遺伝子であるLXR-αの発現は免疫染色によって定性、real-time RT-PCR法により定量評価を行っている。また、下流の転写調節因子であるNFκ-B, AP-1, NFAT, STAT-3に対するブタに交差する抗体の選定と局在検討を進めている。 同時にPPAR-γノックアウトマウス作成のためにPPAR-γのエキソン領域をLoxp配列で挟んだマウスと全身性Creトランスジェニックマウスを交配・繁殖させる準備を進めているところである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Bortezomibの投与経路や投与量、病理スコアリング法の検討や、下流転写調節因子に対するブタに交差する抗体の選定に時間を要しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
PPAR-γノックアウトマウスの作成および小動物腎虚血再灌流障害モデルの確立を行い、大動物実験系と同様の評価を進めていく。 その結果に基づき、最終的に大動物実験系でプロテアソームインヒビターの投与法等の検討を行っていく方針である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウス購入およびノックアウトマウス作成に使用すべき額が未使用である為。 小動物実験系作成のための、マウス購入およびノックアウトマウス作成の為に使用する予定である。
|