2012 Fiscal Year Research-status Report
メカニカルストレス応答因子を介した新規腹部動脈瘤治療の検討
Project/Area Number |
24592063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
東 純哉 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20614671)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 腹部動脈瘤 |
Research Abstract |
本年度は主にApoEノックアウトマウスを用いた動脈瘤モデルについて検証を行った。ペリオスチンのスプライシングバリアントであるPN2とApoEのダブルノックアウトマウスではコントロール群に比して優位に動脈瘤形成が抑制されることを確認した。 また、ペリオスチンは血管構成細胞のうち主に線維芽細胞に強く発現している事を確認できた。一方で内皮細胞、平滑筋細動、マクロファージではペリオスチンの発現は線維芽細胞よりも極端に少なく、血管におけるペリオスリンの供給源が同定された。 動脈瘤におけるペリオスチンの機能を多角的に検討するためにエラスターゼモデルにも着手しており、コントロール群に関しては以前に報告したテータの再現性を確認できた。 以上のように本年度は少なくともペリオスチンのスプライシングバリアントが動脈瘤の形成に深く関わっている可能性を見いだす事ができた。さらにその舞台が線維芽細胞の多く存在する血管外膜側にあり、臨床のサンプルから得られた知見とも一致する事が判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は主にApoEノックアウトマウスを用いた動脈瘤モデルについて検証を行った。 ペリオスチンのスプライシングバリアントであるPN2とApoEのダブルノックアウトマウスは比較的容易に作成する事ができたが、PN1、トータルPNに関しては交配がうまく進まなかった事が検討がやや遅れの原因である。 しかしエラスターゼモデルの再現性も確認できたので来年度からはさらに研究が推進すると想定される。
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Strategy for Future Research Activity |
ApoEノックアウトマウスを用いた動脈瘤モデルについてPN1ノックアウトマウス、トータルPNノックアウトマウスとの交配が進んでおり、来年度からさらにスプライシングバリアントの検証を進める。またエラスターゼモデルも手技的に安定している事を確認できたので各種ノックアウトマウスを用いて検証を進める。細胞培養系では線維芽細胞との共培養系を用いてペリオスチンの細胞間相互作用に及ぼす影響を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究を進めて行く上で、必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込みと執行額は異なったが、研究計画に変更は無く、前年度の研究費も温め、当初予定に研究を進めて行く。本年度は動物実験と細胞実験を平行して行う事になる。動物実験費用として主に飼育費に30%が使用され、組織表標本の作製、実験道具等に20%、培養細胞実験に50%が使用される予定である。
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Research Products
(6 results)