2012 Fiscal Year Research-status Report
オープン型ステントグラフト内挿術における脊髄虚血の成因と予防に関する研究
Project/Area Number |
24592065
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
内田 直里 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 講師 (10617161)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
オープンステント内挿術268例について調査し、脊髄虚血発症9例とその他259例の比較検討を行った。その結果、術前糖尿病、慢性解離・動脈硬化性動脈瘤、大動脈粥状硬化、術前腹部大動脈瘤手術、Th9以下に内挿した例、左鎖骨下潅流なし、術後低血圧の症例に有意に脊髄障害の発生が多いことが分かった。ついで術前3DCT検査で弓部大動脈病変の範囲、AKAの部位を同定しMEPモニターの測定ポイントとして、体外循環前、体外循環直後、冷却中34度、冷却中32度、冷却中30度、冷却中28度、下半身循環停止時、ステントグラフト留置後 10分毎、末梢吻合後、順行性体循環再開後、復温中体外循環中、復温後体外循環中、体外循環停止後、閉胸直前、手術終了時の時点に測定し、同時に体血圧と心拍出量を計測することで、各時点でのMEPと体血圧の関係を追跡開始している。その結果、手術中のMEP変化も体血圧と大きく関係していることが判明してきた。術前リスク因子としてあげられる、糖尿病、慢性解離・動脈硬化性動脈瘤、大動脈粥状硬化、術前腹部大動脈瘤手術、Th9以下に内挿した例の術前スコアリングをMEPのデータから算出する試みをしている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去のオープンステント内挿術268例について後ろ向きに調査し、脊髄虚血発症9例とその他259例の比較検討を行った。その結果、術前糖尿病、慢性解離・動脈硬化性動脈瘤、大動脈粥状硬化、術前腹部大動脈瘤手術、Th9以下に内挿した例、左鎖骨下潅流なし、術後低血圧の症例に有意に脊髄障害の発生が多いことが分かった。1年目の計画通り後ろ向き研究は一定の成果がでた。
|
Strategy for Future Research Activity |
術前リスク因子としてあげられる、糖尿病、慢性解離・動脈硬化性動脈瘤、大動脈粥状硬化、術前腹部大動脈瘤手術、Th9以下に内挿した例の術前スコアリングをMEPのデータから算出する試みをしている。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
経皮的カテーテルステントグラフトに関してもMEPモニター測定を行ってデータ解析中である。オープンステント型とカテーテルステントの相違点についても検討を加える計画にしている。MEP電極のあまりがあったため物品請求は24年度は少なく抑えることができたが、25年度以降はさらにMEPモニターの症例を増やす予定であるため昨年度の経費を繰り越して請求します。
|