2013 Fiscal Year Research-status Report
メカニカルストレスの変化に着目した新たな心筋再生療法
Project/Area Number |
24592067
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
白澤 文吾 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80444719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 桃生 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50379997)
濱野 公一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60263787)
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Keywords | メカニカルストレス / 心筋幹細胞 |
Research Abstract |
昨年度までに、心筋幹細胞を含むヒト心臓由来細胞を右心房組織より調整し、機械的進展刺激によりTUNEL陽性のアポトーシス細胞数の有意な現象、種々の血管新生因子群の増加、さらに心筋細胞分化能の亢進、などの成果を得ていたため、本年度は同様の検討をマウスを用いて行った。右心房という限局的な部位を用いたヒトの場合とは異なり、本実験ではマウス心臓をすべて用いて心臓由来細胞の調整を行った。マウス心臓を6等分に切除し、フィブロネクチンコートした細胞培養皿に播種したのちに組織片から出てきた細胞(Explant-derived cell:EDC)を回収した。EDCを低接着性の細胞培養皿に播種し浮遊培養すると、接着せずに細胞塊を形成する細胞が出現してくる。浮遊培養で形成されたこの細胞塊をCardiosphereと呼び、Cardiosphereを再び接着培養へと移すことでマウスCardiosphere-derived cell(マウスCDC)を得た。得られたマウスCDCを用いて、進展刺激実験を行ったところ、ヒトCDCとほぼ同等の結果を得ることができた。また本年度は、マウス局所性心移植モデルの作成も行い、概ね安定してモデル作成が行える技術を習得することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に確立したヒト心臓由来細胞調整法がマウス心臓を用いた際にも有用であったため、スムーズに研究を展開できた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度には、マウス局所性心移植モデルを用いたin vivoの研究に取り組む予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に予定している動物モデルを用いた移植実験に用いる動物モデル作成手技の確立が当初予定したよりも順調に進んだため、繰り越し金が発生した。 動物モデルを用いた実験に、当初の予定よりも多くの動物数を準備し移植実験を行うことでデータの精度を上げるための費用(動物購入費や飼育料)に充てる。
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