2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24592073
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
渡邉 善則 東邦大学, 医学部, 教授 (90210963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 雄毅 東邦大学, 医学部, 助教 (40385729)
藤井 毅郎 東邦大学, 医学部, 准教授 (80287531)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工血管感染 / 人工血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工血管感染機序に関する研究として、人工血管外側からの細菌感染をテーマに研究を開始した。人工血管の外側から内側に菌が侵入するメカニズムを解明するために人工血管感染モデルを用いた研究を行った。細菌に可動性があることと生食中で長時間生存可能であることより、実験に用いる細菌として緑膿菌を選択した。人工血管壁への細菌の侵入を調査するために、電子顕微鏡を用いた人工血管壁断面の観察も行い感染経路を明らかにした。経験的な臨床手法より人工血管感染の機序の解明を試みた。人工血管感染に対しリファンピシン浸漬人工血管を用い、良好な成績が得られたという報告が散見されるが、そのメカニズムに関する報告はみられない。本年度の研究として、緑膿菌を用いてリファンピシン浸漬人工血管の感染抵抗性のメカニズムに関して研究した。方法:ゼラチンコーティンググラフトを6cmに4本カットし、2本を生食、もう2本を0.6%リファンピシンに5分浸漬した。そしてU字型にカルチャープレートに置き、1,000,000 CFU/mlと100,000,000 CFU/mlの緑膿菌を外側にそれぞれ3ml塗布した。内側には2mlの生食を入れた。それぞれ、24時間まで6時間ごとに内側と外側の菌液を培養した。それぞれのCFUをカウントした。4回施行した。結果:リファンピシン浸漬人工血管において、1,000,000 CFU/mlの緑膿菌は内側に認めず、外側の菌も徐々に減少していた。100,000,000 CFU/mlの緑膿菌は24時間後には、浸漬されていない人工血管と同等の濃度であった。結論:人工血管の外側の濃度が1,000,000 CFU/ml以下であれば、リファンピシン浸漬人工血管内へ侵入を阻止できる事が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] The Effect of Rifampicin Bonded Graft for Bacterial Infection2015
Author(s)
Shinnosuke Okuma, Takeshiro Fujii, Hiroshi Masuhara, Tomoyuki Katayanagi, Yoshio Nunoi, Toru Kameda, Kouta Kawada, Yuzo Katayama, Tsukasa Ozawa, Noritsugu Shiono, Yoshinori Watanabe
Organizer
23rd Annual Meeting of the Asian Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery
Place of Presentation
Hong Kong(China)
Year and Date
2015-05-12