2014 Fiscal Year Annual Research Report
肺移植の拒絶反応抑制のためのサイトカイン受容体脱リン酸化分子標的療法の開発
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24592089
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中桐 伴行 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招聘教員 (70528710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 正人 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (10240847)
井上 匡美 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10379232)
奥村 明之進 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40252647)
澤端 章好 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50403184) [Withdrawn]
新谷 康 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90572983)
川村 知裕 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30528675)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肺移植 / 慢性拒絶 / 分子標的療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
呼吸機能不全に対す治療は、現在、肺移植しかない。肺移植自体、治療としては徐々に社会的コンセンサスが得られてきており、一定の成果が見られてきているものと思われる。しかし、肺移植後の遠隔成績はまだまだ満足できる結果ではない(5年生存率50%)。 肺移植後の遠隔成績を決める最大の理由は、慢性拒絶の有無である。肺移植後慢性拒絶は、病理学的に閉塞性細気管支炎(BO)が形成されていることによって診断されるが、その形成機序・抑制方法・治療法はまだ解明されていない。 我々はこれまでの研究において、BO形成にIL-6がかかわっていることを明らかにした。IL-6受容体はSTAT3という伝達物質により、そのシグナル伝達をしていることが分かっている。 これより、我々はマウスBOモデルにおいて、STAT3の活性化を抑制し、BO形成を抑制できるという仮説を立てた。 STAT3はそのリン酸化によってシグナル伝達をすることが分かっている。そこで、BO形成抑制効果が得られる抗リン酸化物質を探索した。昨年度の研究により、亜鉛投与によりBO形成が軽減されることが示唆された。関節リュウマチの研究により、亜鉛投与がSTAT3リン酸化を阻害し、関節の炎症を抑制することが分かっている。 本年度は、亜鉛によるBO軽減の機構も関節リュウマチと同様の機構が働いているものと考え、その証明を行った。しかし、はっきりとした成果が得られず、現在、他の機構を探索中である。
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[Journal Article] Interim report of the Japanese original donor evaluation and management system: the medical consultant system.2014
Author(s)
Nakagiri T, Inoue M, Minami M, Hoshikawa Y, Chida M, Bando T, Oto T, Shiraishi T, Yamasaki N, Ashikari J, Sawa Y, Okumura M.
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Journal Title
Surg Today
Volume: 44
Pages: 1227-31
Peer Reviewed