2013 Fiscal Year Research-status Report
肺腺癌の転移機構:HIF-1/ヒストン修飾調節によるAQP1の過剰発現
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24592106
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
町田 雄一郎 金沢医科大学, 医学部, 助教 (50460366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
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Keywords | 肺癌 / ヒストン修飾 / Aquaporin 1 / EZH2 / JMJD2B / 低酸素 / FDG-PET検査 / 血管新生 |
Research Abstract |
【in vivoでの遺伝子発現の比較検討】 3つの肺腺癌細胞株(ABC1, RERF-LC-Ad1, RERF-LC-MS)を使用した。21%酸素下で培養した細胞株とBIONIX-2(スギヤマゲン、日本)を用いて1%酸素下72時間で培養された細胞株を作製し、Western blot法を用いてタンパクの発現を評価した。AQP1は、21%下の3つ細胞株で発現を認め、1%下の細胞株では21%下の細胞株に比べて発現が増強した。一方で、EZh2は21%酸素下細胞株でABC1のみ発現していたが、1%酸素下細胞株では3株共に発現の状況を認めた。EZH2は低酸素下で発現亢進する可能性がある。AQP1とJMJD2Bの関連性は認められなかったものの、AQP1は低酸素下で発現が増強され、それは発現増強過程としてEZH2経路を経由する可能性が示唆された。 【in vitroでの比較検討】 2001~2008年に当施設において切除された肺腺癌81症例を用いて、肺腺癌におけるヒストン修飾(H3K4me2, H3K9Ac, H3K18Ac, H3K27me3, H4R3me2)と腫瘍マーカー(CEA, SLX, SCC, CYFRA, ProGRP)との関連を調べてみたが、有意差は認められなかった。ヒストン修飾と腫瘍マーカーとの関連は示唆されなかった。また、ヒストン修飾とFDG-PET検査との関連では、H3K4me2がFDG-PETの集積(p=0.0201)と有意差を認めた。H3K4me2は、topoisomerase IIとの相関係数が0.758(p=0.001), PCNAとの相関係数が0.790(p<0.001)であり、強い相関を示し血管新生に強く関わるものと考えられた。H3K4me2は、悪性腫瘍の進展に重要な役割をしていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
時間が足らず、実験がなかなか進行しない。本研究に関わる別研究(ヒストン修飾と血管新生の関係についての研究)を行っていたので、本来目的する本実験に対する時間が不足していた。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに時間を費やし、本研究が達成できるよう推進していく。
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[Journal Article] Advantage of diffusion-weighted imaging over positron emission tomography-computed in assessment of hilar and mediastinal lymph node in lung cancer2013
Author(s)
K.Usuda, M.Sagawa, N.Motono, M.Ueno, M.Tanaka, Y.Machida, M.Matoba, Y.Kuginuki, M.Taniguti, Y.Ueda, T.Sakuma
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Journal Title
Ann. Surg. Onco
Volume: 20
Pages: 1676-1683
Peer Reviewed
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