2012 Fiscal Year Research-status Report
脳動脈瘤発生、増大、破裂に対するポリフェノールの抑制効果
Project/Area Number |
24592111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
大熊 洋揮 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40211099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅野 研一郎 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (90312496)
嶋村 則人 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40312491)
棟方 聡 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (80400159)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳動脈瘤 / ポリフェノール |
Research Abstract |
両側腎動脈後枝結紮、食塩負荷、片側頚部頚動脈結紮の負荷により作成したウサギ脳動脈瘤モデルを用いて、脳 動脈瘤「発生」の予防効果の検討を行った。 ウサギ脳動脈瘤モデルを作成し,モデル作成開始時よりポリフェノールの投与を行った群と非投与群に分け, 6ヶ月後に脳動脈を摘出し,脳動脈瘤形成の有無を観察することにより発生予防効果を検討した. ポリフェノー ルはリンゴより抽出したアップルポリフェノールを用い,その成分としては,プロシアニジン(64%),カテキン(13 %)主成分が主体となっている。投与量は10mg,40mg/kg/日の2群とした。この投与量は,前述の我々の別の実験( ウサギくも膜下出血モデルを用い脳血管攣縮の予防効果を検討した研究)から導きだしたものである.。摘出した脳動脈(特に内頚動脈先端部)に関し分析し以下の様な結果を得た。 脳動脈瘤形成の有無:光学顕微鏡による観察で評価した。アップルポリフェノール非投与群では5羽中3羽で動脈瘤の形成がみられた。アップルポリフェノール投与群では、10mg/kg投与群で、5羽中1羽で極めて小さな膨隆が見られたが、4羽では動脈瘤は認めなかった。40mg/kg投与群では5羽中全く動脈瘤形成は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳動脈瘤作成のための両側腎動脈後枝結紮、食塩負荷、片側頚部頚動脈結紮を行って1ヶ月以内に死亡する場合があるために、統計学的有意差を得るまでには至っていないが、数を増加させることで解決すると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
想定内の結果を得ているため、今後は統計学的有意差を得るために、15羽の追加実験を考えている。これは次年度の計画を遅らせることなく、平行して遂行可能である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳動脈瘤「増大」の予防効果の検討を行う。ウサギ脳動脈瘤モデルは「発生」の予防効果の検討と同様に両側腎動脈後枝結紮、食塩負荷、片側頚部頚動脈結紮の負荷により作成する予定である。モデル作成開始3ヶ月後からポリフェノール投与を行い,モデル作成6ヶ月後の脳動脈瘤の状態を観察し増大予 防効果を検討する。ポリフェノール投与量はは「発生」の予防効果の検討を参考に、量を増やし40, 80mg/kg/日とする予定である。摘出した脳動脈標本から脳動脈瘤サイズの比較検討を行い増大の差異を検 証する.
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