2012 Fiscal Year Research-status Report
ラット脊髄損傷後の機能的神経筋電気刺激治療モデルの確立
Project/Area Number |
24592199
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
寒竹 司 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30464324)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 脊髄損傷 / 機能的電気刺激 / リハビリテーション |
Research Abstract |
初年度は以下の成果が得られた。 1.脊髄不全損傷後のより低侵襲な機能的神経筋電気刺激治療モデル確立のための、条件設定を行い、動作解析により評価した、モデリング研究の論文がJournal of Spinal Cord Medicineの5月号に掲載された。同モデルは正常ラットを使用したラット後肢の足関節主動筋である両側の前脛骨筋と腓腹筋のMotor pointに経皮的針電極を使用して、歩行のリズムで15分間刺激を行い、刺激中の両側の足関節の運動を三次元動作解析により評価したものである。結果は筋疲労による足関節角度の減少は認めたが、歩行リズム刺激に応じた、足関節のリズム運動を確認でき、歩行リズム刺激に成功した。 2.同モデルを使用し、脊髄不全損傷ラットにおける経皮的刺激電極を使用した後肢足関節主動筋の機能的電気刺激治療を行い、短期治療効果について、三次元歩行解析を行って評価した。同実験では、脊髄不全損傷ラットにおいても、経皮的針電極を使用した機能的電気刺激治療が可能であることを確認し、脊髄損傷後1週間目から3日間、電気刺激治療を行った治療群とコントロール群で、2週間目の歩行機能を三次元歩行解析で評価した。結果は、治療群において、後肢共同性の改善を確認できた。 3.上記の成果を昨年のNeuroschience2012で報告し、現在論文の作成中である。 脊髄不全損傷ラットにおいて、機能的神経筋電気刺激治療の効果が確認されたことは、今後の再生治療との併用効果を検討する上でも重要な成果であると考える。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたラット不全損傷における、足関節の主動筋の機能的電気刺激治療により、短期治療効果の検討を行う研究において、後肢運動機能の改善が確認できたことから、計画はおおむね順調に進行していると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
過去の研究から得られた刺激条件で、運動機能の改善効果が確認できた。しかし、筋疲労によると思われる、刺激中の関節角度の経時的な減少を認めたため、次年度では、刺激条件を変化させた際に、筋疲労による関節角度の減少防止への効果や運動機能の改善に及ぼす影響を中心に研究を進めていく予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(5 results)