2013 Fiscal Year Research-status Report
ラット脊髄損傷後の機能的神経筋電気刺激治療モデルの確立
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24592199
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
寒竹 司 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30464324)
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Keywords | 脊髄損傷 / 機能的電気刺激 / リハビリテーション |
Research Abstract |
平成25年度は以下の成果が得られた。 1.脊髄不全損傷後のより低侵襲な機能的神経筋電気刺激治療モデルを使用し、脊髄不全損傷ラットでの短期での下肢運動機能の改善を三次元動作解析にて確認した。この成果は現在英文雑誌に投稿中で、近日中にAcceptされる予定である。 2.また、同モデルを使用し、刺激条件の違い、特に刺激周波数を変更することによる運動機能への影響について検討した。刺激周波数を従来の75Hzにした群と、臨床的に有用性が報告されているkHz刺激を行った群の運動機能改善に与える影響について、三次元動作解析を行って評価した。結果は刺激周波数が、75Hz刺激群で、kHz刺激群に比較して、有意な運動機能の改善が得られることが確認できた。この成果はInternational Spinal Cord Society 2014で報告し、現在論文の作成中である。 3.さらに、有効なリハビリテーションの組み合わせについて検討するため、機能的神経筋電気刺激治療に併用して、体重免荷トレッドミルトレーニングを併用した治療の効果について検討するため、機能的神経筋電気刺激治療群、トレッドミル歩行訓練併用群に分けて、運動機能の改善効果について検討する実験を行い、現在データの解析中である。 4.脊髄不全損傷ラットにおいて、機能的神経筋電気刺激治療の効果が確認されたことは、今後の再生治療との併用効果を検討する上でも重要な成果であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画の刺激条件を変更による運動機能への影響についての検討は、データの解析の終了し、コントロールと比較して有意な運動機能の改善が得られることが確認できており、おおむね順調であると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在得られている実験データの解析を進め、脊髄損傷後のリハビリテーションについて、有効な機能改善を得るための、最適な条件、機能訓練の組み合わせ、時期等について検討していく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の実験計画、内容について、当初の予定どおり推進できた。 次年度に実施する実験データの解析のために必要となる消耗品費と併せて使用する。
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Research Products
(3 results)