2013 Fiscal Year Research-status Report
運動器の痛みの客観的評価法と有用な治療法の確立に関する研究
Project/Area Number |
24592205
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
矢吹 省司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00260779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紺野 愼一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)
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Keywords | 痛み / 評価 / 運動療法 / 動作解析 / MRI / MR spectroscopy |
Research Abstract |
本研究の目的は、運動器の痛みの客観的な評価方法を確立し、有効な治療法を確立することである。平成24年度に健常者のデータ収集を行い、平成25年度は患者での検討を行う計画であった。しかし、平成24年度に健常者のデータ収集ができなかったため、平成25年度に健常者と患者の両方のデータを収集した。 健常者(痛みのない正常者)のデータは、19名収集できた。1名は歯列矯正のワイヤーが入っていたため、MRSの撮像ができず質問票の回答のみになってしまった。患者のデータは、5名まで収集できた。しかし、これらのデータは、ほとんどが脳MRSと質問票であり、運動療法の効果を3次元動作分析システムで評価する研究に関しては進展していない。平成25年度の成果としては、疼痛患者群では、疼痛側と反対側の視床においてNアセチルアスパラギン酸(NAA)の濃度が正常者群に比して明らかに低下していたことをMR spectroscopyで明らかにした研究結果をオープンアクセスも可能なジャーナルに論文発表できたこと(Yabuki S, et al: Assessment of pain due to lumbar spine diseases using MR spectroscopy: a preliminary report. J Orthop Sci 18: 363-368, 2013)、正常者のMRSと質問票のデータを収集できたことである。 今後は3次元動作分析システムを使用した評価も含めた患者のデータ収集を進めると共に、得られたデータの解析を進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1. 健常者のデータ収集に手間取り、患者のデータ収集が遅れてしまったため 2. 3次元動作分析システムを使用するためにリハビリテーションセンターの理学療法士の協力を得る必要があり、その時間の調整がうまくできなかったため
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Strategy for Future Research Activity |
1. 3次元動作分析システムを操作可能な理学療法士の協力が得られる手はずが整ったため、実際に患者での測定・解析を進める。 2. 運動療法のみを行った患者だけでは症例が集まらないので、疼痛治療のために運動療法以外の保存療法を行った患者や手術を行った患者も含めて治療前と治療後の変化を検討するようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
患者のデータ収集が進まなかったのが最大の理由である。患者30名からデータを収集する計画であったが、5名分のデータしか得られなかった。 申請時の計画では、平成26年度の予算は、疼痛患者への交通費と旅費であった。健常者のデータはほぼ揃ったため、平成26年度は研究費を使用して疼痛患者のデータをできるだけ多く収集する。「今後の研究の推進方法」に記載したような対応を行って症例を集められるよう有効に研究費を使用する。研究の最終年になるため解析を進めるために謝金を払い、データの入力と解析をしてもらう計画である。論文作成のため参考図書の購入も計画している。さらに研究成果を発表するための旅費としても使用させていただきたい。
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Research Products
(11 results)