2013 Fiscal Year Research-status Report
がん性疼痛機序解明研究と内因性モルヒネ遺伝子導入による新しい鎮痛法の開発
Project/Area Number |
24592211
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
男澤 朝行 帝京大学, 医学部, 講師 (60375706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊根 知明 帝京大学, 医学部, 教授 (10407918)
大鳥 精司 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40361430)
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Keywords | 難治性疼痛 / がん性疼痛 / オピオイド受容体 |
Research Abstract |
我が国の超高齢化に伴い腰痛関節痛患者は増加しており、痛み治療研究への注目度が高まっている。特に慢性痛や癌性疼痛は難治性であることから臨床の場では麻薬が使用されるが、副作用が問題となる。これらの難知性疼痛のメカニズムを明らかにすることにより、副作用が少なく強力な新たな鎮痛方法の開発が求められている。これらを踏まえ、1.慢性痛癌性疼痛の疼痛メカニズムの解明、特にモルヒネ抵抗性の機序を解明すること、2.脊椎腫瘍による神経浸潤の痛みの研究を発展させるために、脊椎転移動物モデルを作成すること、3.神経障害性疼痛、癌性疼痛、脊椎腫瘍による神経浸潤の痛みに対して、副作用の無い強力な鎮痛方法を確立させること、を目的にした。 これまでに骨転移モデル動物を作成した。骨との親和性が良いとされているラット前立腺がん細胞とマウス線維芽細胞を使用したこともあり、骨転移モデルの作成には大きな問題は生じなかった。難治性疼痛へと推移することが多い神経障害性疼痛やがん性疼痛がモルヒネ抵抗性である機序を明らかにするために、現在、神経障害モデルや骨がんモデルを作成しμオピオイド受容体の発現を調査中である。また両モデルの疼痛因子の検討や感覚神経系の特性を免疫組織化学染色やELISA法による定量を用いて検討した。この詳細な機序を明らかにすることによって、臨床での有効な鎮痛効果の獲得を目指す予定である。 現在我が国の長寿化に伴い慢性腰痛などの難治性疼痛患者は増加していると考えられ、機序解明により今後の新たな治療法へ繋がりうると考えている。将来的な臨床応用を目指してさらに基礎実験を重ねていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
βエンドルフィンの前駆物質プロオピオメラノコルチン(POMC)の作成を行い、がん性疼痛動物モデルに対しての鎮痛効果を調査済みである。また、下腿骨がん疼痛モデルに対して数種の鎮痛治療を行い、データ収集中である。
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Strategy for Future Research Activity |
癌性疼痛モデルに対しては、腫瘍細胞を脛骨へ移植した転移性骨腫瘍モデルと、腰椎椎体へ移植し腫瘍浸潤による神経障害性疼痛モデルを作成する。骨への親和性が確認されているラット前立腺癌細胞とマウス線維芽肉腫細胞を使用し、既に下腿骨がん疼痛モデルを作成済である。難治性疼痛へと推移することが多い神経障害性疼痛やがん性疼痛がモルヒネ抵抗性である機序を明らかにするために、現在、神経障害モデルや骨がんモデルを作成しμオピオイド受容体の発現を調査中である。また両モデルの疼痛因子の検討や感覚神経系の特性を免疫組織化学染色やELISA法による定量を用いて検討している。この詳細な機序を明らかにすることによって、臨床での有効な鎮痛効果の獲得を目指す予定である。 平成26年度以降は、神経障害疼痛ラットモデルの実験を行っていく。神経障害性疼痛モデルには、坐骨神経拘扼モデルを用いる。このモデルは、坐骨神経の部分損傷により、機械的アロディニアが強く表れることが特徴である。また癌性疼痛モデルとしては、腫瘍細胞を脛骨へ移植した転移性骨腫瘍モデルと、腰椎椎体へ移植し腫瘍浸潤による神経障害性疼痛モデルを使用する。 これらの神経障害性疼痛モデル動物の確立を確認したのち、Von Frey filamentsによる足底の痛覚過敏を調査する。主観的要素が入らないように自動鎮痛効果測定装置(UGO Basile; Italy)を用い熱刺激と機械的刺激による疼痛行動を評価する。また、CatWalk system (Noldus Information Technology; Netherlands) を使用し歩行解析を行い、鎮痛による歩行動態の改善を調査する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
神経障害モデルや骨がんモデルを作成しμオピオイド受容体の発現を調査中である。また両モデルの疼痛因子の検討や感覚神経系の特性を免疫組織化学染色やELISA法による定量を用いて検討している。この詳細な機序を明らかにすることによって、臨床での有効な鎮痛効果の獲得を目指す予定であるため。 平成26年度以降は、神経障害疼痛ラットモデルの実験を行っていく。神経障害性疼痛モデルには、坐骨神経拘扼モデルを用いる。このモデルは、坐骨神経の部分損傷により、機械的アロディニアが強く表れることが特徴である。また癌性疼痛モデルとしては、腫瘍細胞を脛骨へ移植した転移性骨腫瘍モデルと、腰椎椎体へ移植し腫瘍浸潤による神経障害性疼痛モデルを使用する。 これらの神経障害性疼痛モデル動物の確立を確認したのち、Von Frey filamentsによる足底の痛覚過敏を調査する。主観的要素が入らないように自動鎮痛効果測定装置(UGO Basile; Italy)を用い熱刺激と機械的刺激による疼痛行動を評価する。また、CatWalk system (Noldus Information Technology; Netherlands) を使用し歩行解析を行い、鎮痛による歩行動態の改善を調査する予定である。
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[Journal Article] In vivo transfection of proopiomelanocortin gene, precursor of endogenous endorphin, by radial shock waves alleviates neuropathic pain2013
Author(s)
TETSUHIRO ISHIKAWA,MASAYUKI MIYAGI,MASAOMI YAMASHITA,HIROTO KAMODA,YAWARA EGUCHI,GEN ARAI,MIYAKO SAZUKI,YOSHIHIRO SAKUMA,YASUHIRO OIKAWA,SUMIHISA ORITA,GEN INOUE,TOMOYUKI OZAWA,YASUCHIKA AOKI,TOMOAKI TOYONE,KAZUHISA TAKAHASHI,ATSUSHI YAMAGUCHI,SEIJI OHTORI
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Journal Title
Journal of Orthopedic Science
Volume: Jul; 18(4)
Pages: 636-45
DOI
Peer Reviewed