2013 Fiscal Year Annual Research Report
陽極酸化されたチタンニオブスズ合金表面へのアパタイト析出および細胞毒性評価
Project/Area Number |
24592220
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 則一 東北大学, 大学病院, 助教 (90333806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 修治 東北大学, 金属材料研究所, 名誉教授 (10005960)
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Keywords | TiNbSn合金 / 陽極酸化 / 温水処理 / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
H24年度にTiNbSn合金製の円板に陽極酸化処理+温水処理を加えることでハンクス溶液中においてハイドロキシアパタイトが析出できることが分かった。H25年度には、TiNbSn合金製の直径4.5㎜、長さ25㎜のロッド表面に陽極酸化+温水処理を施し、円板と同様にハンクス溶液内でハイドロキシアパタイトを析出させる検討を行った。ロッド形状では円板と同じ条件で陽極酸化を行っても、ロッド表面に均一な陽極酸化膜ができないことが分かり、陽極酸化の条件の変更が必要であった。ロッドの陽極酸化条件は以下のとおりで行った。電解液は酢酸で濃度が2Mと6M、導電時間は30分であった。電圧が200Vと500V、電流密度が303mA/cm2 、726mA/cm2 、3200mA/cm2の条件で合計12種類の条件で実験を行った。この12種類の条件でTiNbSn合金製ロッドを陽極酸化+温水処理行った上で、Hanks溶液に7日間浸漬し、走査電子顕微鏡(東北大学金属材料研究所)でハイドロキシアパタイトの析出を観察した。結果は200Vでの陽極酸化処理では全てのロッド表面でハイドロキシアパタイトは析出されなかった。一方、500Vでの陽極酸化では、6M、電流密度3200mA/cm2以外の5つの条件でハイドロキシアパタイト析出が観察できた。Hanks溶液中でのハイドロキシアパタイトの析出は、金属体の形状にも大きく左右されるため、円板からロッドになってハイドロキシアパタイトが析出されず、陽極酸化条件の変更だけでなく、ロッドのHanks液内でのおき方など様々な条件を試す必要があった。円板と同じ条件の陽極酸化条件では、ロッド表面に一様な陽極酸化被膜ができず、その条件を探すことが極めて困難であった。しかし、TiNbSn合金製ロッドの表面にもHanks液中でハイドロキシアパタイトの析出が確認できた。
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Research Products
(2 results)