2014 Fiscal Year Annual Research Report
人工膝関節全置換術後の動態解析および日本人膝の形態学的検討
Project/Area Number |
24592226
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
関矢 一郎 東京医科歯科大学, 再生医療研究センター, 教授 (10345291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗田 大 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50190864)
渡邊 敏文 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (60634053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工膝関節 / ACTIYAS / キネマティクス / 日本人向け / 深屈曲 / デザイン / 骨形態 / 扁平率 |
Outline of Annual Research Achievements |
私達が開発した日本人向けの人工膝関節ACTIYASの正確な3次元モデルをメーカーから入手し、3Dスキャンデータ処理ソフトウェア(ジオマジック)にて、ACTIYASの3次元モデルへの軸入れを行った。動態解析用ソフトウェア(ジョイントトラック:米国フロリダ大学で開発、フリーソフト)でシェイプマッチングを行い、数値解析ソフトウェアを用いて最終的なキネマティクスの解析を行った。コントロール群として他院で以前に手術した、日本で頻用されている深屈曲型の他機種との比較を行った。その結果、ACTIYASは大腿骨内・外顆共に十分な後方移動を認めた。また、最大屈曲は、従来の深屈曲型人工膝関節と遜色ない結果が得られ、優れた機能性を有することが示された。この結果については、英語論文をジャーナルに投稿中である。 CT画像の評価に関しては、人工膝関節置換術を施行した全ての患者で術前CTを撮像してデータを蓄積している。このうち200膝以上について、人工膝関節施行時に行う大腿骨および脛骨の骨切り面の前後径・横径などを計測し、日本人の骨形態を詳しく調べると共に、ACTIYASをはじめとした10機種以上のデザインとの整合性を検討した。その結果、前後径/横径(=扁平率)は、大腿骨、脛骨ともに横径に対して負の相関を示し、横径が大きくなるに従って大腿骨および脛骨の扁平化が進む、つまり扁平率が小さくなることが分かった。この傾向は特に大腿骨で顕著であった。また、ACTIYASは大腿骨インプラントの横径が小さいほど縦長となるようなサイズバリエーションを揃えており、他の機種と比較して、日本人の骨形態に適合しやすいことが示された。この結果については、英語論文を作成中である。
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