2012 Fiscal Year Research-status Report
分泌型マイクロRNAによる血管新生を基軸とした運動器損傷の新たな治療戦略
Project/Area Number |
24592234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中佐 智幸 広島大学, 病院(医), 病院助教 (60467769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 光夫 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (70177244)
味八木 茂 広島大学, 病院(医), 講師 (10392490)
亀井 直輔 広島大学, 病院(医), 病院助教 (70444685)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | microRNA / 血管新生 / エクソソーム |
Research Abstract |
目的 健常人より採取した末梢血単核球を播種し、これに低酸素、無血清等の外的刺激を加え、その培地から抽出した分泌型microRNAの血管新生促進作用等を解析する。さらに分泌型microRNAを運動器損傷モデル動物(筋損傷、腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、靭帯損傷)に投与し、その治療効果を評価する。 方法 健常人より採取した末梢血単核球を播種し、これに低酸素、無血清等の外的刺激を加え、分泌されたmicroRNAをマイクロアレイにより網羅的に解析する。これら分泌型microRNAの血管新生能といった機能をin vitroで解析し、これらを運動器損傷モデル動物(筋損傷、腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、靭帯損傷)に投与し、その治療効果を評価する。 結果 末梢血単核球を低酸素状態にし、その培地を通常の培養条件下での培地とmicroRNAマイクロアレイを用いて比較したところ、いくつか特異的発現パターンを示すmicroRNAを同定した。また、ラット・マウスを用いて腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、前十字靭帯損傷の動物モデルを作製し、血管新生促進作用を有するmicroRNA-210を投与したところ、いずれの動物モデルも良好な治療効果を示した。 考察 血管新生促進作用を有するmicroRNAにより、様々な運動器損傷において良好な治療効果を得ることがわかった。細胞から分泌された、血管新生能を有するmicroRNAを用いれば、患者自身の細胞から得ることもでき、新たな運動器治療法へ発展するものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画通りに進行しているが、血管新生に関与する分泌型microRNAの機能解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
血管新生に関与する分泌型microRNAの機能解析をすすめる。また同時にこれら分泌型microRNAを各種動物モデルに投与していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、主に、血管新生に関与する分泌型microRNAの機能解析、これら分泌型microRNAを運動器損傷モデルに投与し、その治療効果を評価する。In vitroで行う機能解析は、培養細胞を使用し、血管形成能、細胞増殖能を評価する。血管形成能を評価する際、特殊な培養皿が必要となり、研究費を使用する。また、抗炎症作用を評価するために、炎症性サイトカインを使用し、また評価にreal time PCRやELISA等を使用するのに研究費を使用する。細胞増殖能を解析する試薬も必要である。In vivoでは、筋損傷モデル、アキレス腱断裂モデル、骨折モデル、脊髄損傷モデル、靭帯損傷モデル、半月板損傷モデルといった複数にわたる動物モデルを使用する。治療効果を評価するために、real time PCR、western blotting、免疫染色等を行うが、これらに使用する試薬や動物費に研究費を使用する予定である。
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