2014 Fiscal Year Annual Research Report
miRNAを含むエクソソームを用いた骨腫瘍治療への応用
Project/Area Number |
24592235
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
下瀬 省二 広島大学, 大学院医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (30304439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 光夫 広島大学, 大学院医歯薬保健学研究院(医), 教授 (70177244)
久保 忠彦 広島大学, 大学病院, 講師 (70397959)
味八木 茂 広島大学, 大学病院, 講師 (10392490)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨肉腫 / microRNA / エクソソーム / 転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト骨肉腫細胞株の増殖抑制または転移を抑制するような miRNAのエクソソームフォームを利用することで治療に応用することを目的としている。そこで、間葉系幹細胞へ合成 miR-143 を導入すると、その培養上清中にエクソソームフォームのmiR-143 を濃度依存的に放出することを明らかにした。そして、このエクソソームフォームのmiR-143は、ヒト骨肉腫細胞株に添加するだけで容易に導入され、ヒト骨肉腫細胞株における細胞遊走能を抑制することを報告した(BBRC, 2014)。さらに、エクソソームを蛍光標識したエクソソームフォームmiRNAを尾静脈より投与することで、エクソソームの動態をin vivoイメージングできることを確認した。また、高転移能を有するヒト骨肉腫細胞株(143B)と有さないヒト骨肉腫細胞株(HOS)のエクソソームを含む培養上清とエクソソームのみ、そして、エクソソームを除いた培養上清を用いて間葉系幹細胞の細胞遊走能を調べた結果、エクソソームを含む培養上清とエクソソームのみでその細胞遊走能が増加していた。そこで、HOSと143B細胞より分泌しているエクソソーム中のmiRNAをnCounterシステムによりプロファイリングを行った結果、143Bの細胞内で発現がHOSに比べて2倍以上増加していたmiRNAは40種、エクソソーム中のmiRNAも40種であったが、細胞内とエクソソーム中で共通しているmiRNAは6種のみであった。以上により各々の細胞間における分泌miRNAの種類や発現量に違いがあり、必ずしも細胞内で発現しているmiRNAとエクソソーム中に存在するmiRNAが一致するわけではなかった。今後さらにmiRNAを含むエクソソームが、がん細胞機能にどのように関与しているかを明らかにしていく。
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