2013 Fiscal Year Research-status Report
複合組織同種移植におけるレシビエント間葉系幹細胞による免疫制御に関する研究
Project/Area Number |
24592249
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
池口 良輔 公益財団法人先端医療振興財団, その他部局等, 研究員 (80437201)
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Keywords | 複合組織同種移植 / 拒絶反応 / 免疫抑制 |
Research Abstract |
1.実験の対象:オスLEWISラットをレシピエントとしMHCの異なるラットをドナーとして用い、実験を行った。2.間葉系幹細胞の分離、培養、準備:Aziziらの方法に従って、レシピエントの間葉系幹細胞の分離培養した(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1998)。3.移植手術:Doiらの方法に従って、ラット下肢移植手術を行った(Plast Reconstr Surg 1979)。4.免疫抑制療法及び実験群:術直後から毎日タクロリムス(FK506)0.2mg/kgを筋肉内注射し、術後6日目まで計7回投与した。分離培養したレシピエント骨髄間葉系幹細胞10x106個を術後7日目にペニス背側の静脈から静脈内投与すした。コントロール群として、タクロリムスのみの投与群と全く免疫抑制剤を投与しないno treatment群とisograft群を作成した。5.拒絶反応評価:移植した下肢を24時間ごとに観察し、生存期間を記録した。また、組織を作成し、拒絶反応の程度を組織的に、分子生物学的に評価した。 6.結果:生存期間はisograft群が50日以上、no treatment群が平均約10日間、タクロリムスのみの投与群が平均約18日間、レシピエント骨髄間葉系幹細胞も投与した群が平均約24日間であった。統計学的には有意差が認められた。組織学的には、優位に単核球の浸潤が抑制されていた。分子生物学的には、優位にサイトカインの出現が抑制されていた。レシピエント間葉系幹細胞の投与により拒絶反応をある程度抑制できることが確認された。 7.データの検討と議論:1週間に1度、火曜日夕方に2時間のMeetingを行った。その中でデータの検討、実験についての議論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ある程度の結果が得られており、本年度は海外発表や論文執筆を中心に行う事ができそうであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度の実験結果では、各群間に統計学的には有意差が認められた。また、組織形態学的、免疫学的にも有意差が認められた。生存期間に対して間葉系幹細胞投与の有用性が確認でき、間葉系幹細胞の投与により拒絶反応をある程度抑制できることが確認できた。平成26年度は各さらに免疫学的に検討する予定である。Mixed lymphocyte reactionを用いてレシピエント内のT細胞に対する間葉系幹細胞投与の有用性を比較検討し明らかにする。また、学会にて公表し、海外雑誌に投稿する予定である。
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Research Products
(1 results)