2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成促進剤、骨吸収抑制剤の骨密度、骨質、骨強度に及ぼす影響についての検討
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24592269
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬渡 太郎 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (60335974)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 骨粗鬆症 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、第3腰椎の3D-CTのDICOMデータを用いて、骨微細構造解析、3次元構造可視化、Subtraction解析、有限要素法による強度解析の手法を確立したが、これらを用いて、骨粗鬆症治療薬として臨床応用されている、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤の原発性骨粗鬆症症例に対する12ヶ月間の治療効果について検討を進めている。骨吸収抑制剤については、ミノドロネート(MIN)投与症例(n=10)について、骨粗鬆症治療薬を投与されていないhistorical control(n=9)との比較検討を行った。DXAによるaBMDの変化率はそれぞれ+0.12%、+5.12%、、CTデータからの海綿骨領域のBV/TVの変化率はそれぞれ-14.52%、+13.84%と、MIN投与群では増加したが、その変化の程度はBV/TVのほうが大きかった。骨微細構造は未投薬群では、骨量幅-5.43%、骨梁数-9.38%と減少したが、MIN群では、それぞれ+4.65%、+8.53%と増加した。骨梁連結性は、それぞれ-19.89%、-3.24%と減少し、骨吸収抑制剤では増加させることは困難であると考えられた。有限要素強度はcontrol(n=5) -17.4%に対し、MIN投与群(n=6)で+12.5%と増加した。一方、骨形成促進剤については、テリパラチド連日製剤(TPTD)投与症例(n=10)について検討し、aBMD +8.1%、BV/TV +67.8%、骨梁幅 +12.4%、骨梁数 +47.7%、連結性+51.8%といずれも増加した。限られた症例数ではあるが、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤ともに骨量、骨微細構造の改善を認めたが、骨梁連結性に関しては骨吸収抑制剤ではその回復に限界があり、骨形成促進剤では改善の可能性が示唆された。
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Research Products
(19 results)