2012 Fiscal Year Research-status Report
滑膜組織でのアクアポリン機能制御により関節水症の治療法の開発をめざす
Project/Area Number |
24592272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
大塚 隆信 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10185316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永谷 祐子 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90291583)
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70212462)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 変形性膝関節症 / 関節水症 / アクアポリン / 線維芽細胞様滑膜細胞 |
Research Abstract |
1. 滑膜培養細胞の樹立 人工膝関節置換術の際に患者の承諾を得て採取した滑膜を培養し、3から9代継代し形態学的に均一な線維芽細胞様滑膜培養細胞を得た。 2. 関節水腫をきたす疾患の滑膜組織におけるAQP mRNA発現のスクリーニング 患者の承諾を得て採取した各種疾患の滑膜からmRNAを抽出する。AQP-1、AQP-3、AQP-9の発現をreal time PCRにて測定し、滑膜でのAQPの発現と疾患特異性との相関を解析した。AQP-9は変形性関節症より関節リウマチの滑膜にてより強く発現していた。 3. 炎症性サイトカイン刺激による滑膜培養細胞の遺伝子レベルでの応答について 関節水症は炎症性関節疾患で発症することも多いことから、炎症モデルとして、炎症性サイトカイン(tumor necrosis factor αなど) 刺激にてAQP遺伝子の発現の誘導あるいは抑制を観察した。TNFαによりAQP-9は濃度依存的に誘導された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関節リウマチ(RA)、変形性膝関節症(OA)患者に対して、人工膝関節置換術を施行した際に滑膜組織を採取した。採取した滑膜からmRNAを抽出し、RT-PCRによりアクアポリン(AQP)ファミリーのうちAQP-1, AQP-3, AQP-9が発現していることが確認できた。細菌性関節炎、結晶誘発性関節炎の滑膜検体を入手することができず、本年度はこれらの疾患では解析が進んでいない。 AQP-9は、OAよりRAで高発現していることから、AQP-9を主な標的とした滑膜培養細胞を用いた検索を行なうこととした。AQP-9は炎症性サイトカインにて誘導されることを明らかにし、特にTNFαによる刺激では、濃度依存性にAQP-9が誘導された。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に得られた結果を基にして、炎症性サイトカイン刺激による滑膜培養細胞の遺伝子レベルでの応答をさらに検証する。 臨床において関節水腫の治療のひとつにヒアルロン酸の関節内注射がある. ヒアルロン酸がアクアポリンファミリーの発現に関連のある因子か否かをin vitroにて観察する. 研究分担者の浅井は,神経生化学領域ではマウスastrocyteでのアクアポリン-4の発現プロファイルについて, 報告しており, ソルビトール, マンニトール処理にてアクアポリン-4の発現が誘導される[Arima H, Asai K et al. J Biol Chem 2003; 278:44525-44534]. この手法を用いて, 滑膜培養細胞をヒアルロン酸にて前処理した後, 炎症性サイトカイン(Interleukin-1, Tumor necrosis factor αなど)にて刺激し,real time PCR法を用いて,アクアポリン遺伝子の発現の誘導あるいは抑制を観察する.ヒアルロン酸関節内注射の有効性を分子生物学的に解明できる可能性がある。 平成26年度にマウスair pouchによる擬似関節腔でのアクアポリン遺伝子の発現の誘導を検討する予定であるので, 文献 [Murakami Y, et al. Arthritis Rheum 46:2504-13, 2002.]に基づきマウスair pouch作製を試みる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費として、滑膜細胞培養のための培養試薬と、滑膜細胞を用いた細胞免疫染色のために各種抗ヒトアクアポリン抗体(AQP-1, AQP-3, AQP-9)の購入、real time PCR法のための試薬を算定している。平成26年度にマウスを使った事件を計画しており、予備実験のためマウス購入も計画している。 研究成果発表のため、日本整形外科基礎学術集会、日本リウマチ学会参加旅費、学術誌投稿のため英文校閲費を算定している。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Cigarette smoke condensate extracts induce IL-1beta production from rheumatoid arthritis patient-derived synoviocytes, but not osteoarthritis patient-derived synoviocytes, through aryl hydrocarbon receptor-dependent NF-kappa B activation and novel NF-kappa B sites.2013
Author(s)
Adachi M, Okamoto S, Chujyo S, Arakawa T, Yokoyama M, Yamada K, Hayashi A, Akita K, Takeno M, Ito S, Takii T, Waguri-Nagaya Y, Otsuka T, Hayakawa K, Miyazawa K, Onozaki K.
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Journal Title
J Interferon & Cytokine Research
Volume: March
Pages: in press
Peer Reviewed
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