2013 Fiscal Year Research-status Report
骨代謝におけるメカノセンサー分子p130Casの機能解析
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24592290
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
宮崎 剛 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50376480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 恵成 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10345217)
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Keywords | メカニカルストレス / p130Cas / 骨細胞 |
Research Abstract |
整形外科における骨折治療および脚延長術の臨床経過から、メカニカルストレスと骨形成・骨リモデリングが関連していることは経験的に知られているが、その詳細なメカニズムは明らかにされていない。我々は、骨代謝の中でも破骨細胞骨吸収の分子メカニズムを解析してきた。最近、骨細胞がRANKL の発現を介して破骨細胞形成を促進し、骨を作りかえる指令を出していることが明らかにされた。本研究では、メカニカルストレス(力学的刺激)の受容から細胞内シグナルへの変換を担う分子であるp130Cas に焦点をあて、骨細胞へのメカニカルストレスから、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成のバランスがどのように制御されているかを検討する。 in vivo での解析を行うために、骨細胞特異的p130Cas ノックアウトマウスを作製する。p130Cas の全身性ノックアウトマウスは胎性致死となるため、p130Cas flox マウスと骨細胞特異的にCre を発現するDmp1-Cre マウスを交配させることにより、骨細胞特異的にp130Cas を欠損させたマウスを作製を試みたところ、メンデルの法則に従ってp130Cas コンディショナルKOマウスが誕生し、生育することを確認した。この骨細胞特異的p130Cas 欠損マウスを飼育し、10週齢で、レントゲン撮影、CT スキャンにて骨量を評価したところ、有意に骨量が減少していることがわかってきた。その骨組織の標本を作製し、骨形態計測などを行ったところ、骨組織におけるは有意な骨量の低下を認めた。興味深いことに骨形成パラメーターに大きな変化はなかったものの、骨吸収パラメーターは増加していた。1日齢マウスでは、Casノックアウトで骨量に変化がなかったことから、生後10週間の間に骨量が低下したものと考えられた。また、Casノックアウトの皮質骨でRANKLの発現が上昇していることもわかってきた。今後、骨細胞のCasの役割について、詳細な検討を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
骨細胞特異的にp130Cas を欠損させたマウスを作製を試みたところ、メンデルの法則に従ってp130Cas コンディショナルKOマウスが誕生し、生育することを確認できた。さらに、成長にしたがって骨量の低下が明らかになったことで、vivoでのCasの重要性が明らかとなり、詳細な解析を行う価値があるマウスであることがわかってきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
この骨細胞特異的p130Cas 欠損マウスを飼育し、レントゲン撮影、CT スキャンにて骨量を評価したところ、有意に骨量が減少していることがわかってきた。現在、骨細胞内でのCasの下流のシグナル伝達経路について詳細な解析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験計画が順調にすすんでおり、不必要な研究費の使用を必要としなかったため。 骨形態計測、骨のCT解析の外部委託の実験に使用する予定。
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