2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨代謝におけるメカノセンサー分子p130Casの機能解析
Project/Area Number |
24592290
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
宮崎 剛 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50376480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 恵成 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (10345217)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | メカニカルストレス / p130Cas / 骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
整形外科における骨折治療および脚延長術の臨床経過から、メカニカルストレスと骨形成・骨リモデリングが関連していることは経験的に知られているが、その詳細なメカニズムは明らかにされていない。我々は、骨代謝の中でも破骨細胞骨吸収の分子メカニズムを解析してきた。最近、骨細胞がRANKLの発現を介して破骨細胞形成を促進し、骨を作りかえる指令を出していることが明らかにされた。本研究では、メカニカルストレス(力学的刺激)の受容から細胞内シグナルへの変換を担う分子であるp130Casに焦点をあて、骨細胞へのメカニカルストレスから、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成のバランスがどのように制御されているかを検討する。 in vivoでの解析を行うために、骨細胞特異的p130Casノックアウトマウスを作製する。p130Cas の全身性ノックアウトマウスは心筋形成の異常により胎性致死となるため、p130Cas floxマウスと骨細胞特異的にCreを発現するDmp1-Creマウスを交配させることにより、骨細胞特異的にp130Casを欠損させ、骨の解析を行った。骨細胞特異的p130Cas欠損マウスを10週齢にて、レントゲン撮影、CTスキャンにて骨量を評価したところ、有意に骨量が現象していた。興味深いことに、骨形成パラメーターは大きな変化がなかったものの、骨吸収パラメーターは増加していた。さらには、骨細胞に細胞伸展ストレスやシェアストレスを加えたところ、RANKLの発現に有意な変化があったため、骨細胞においてメカノセンサーp130Casの下流でRANKLの発現が制御されることがわかってきた。今後、p130CasとRANKLの間をつなぐシグナル伝達経路の詳細を明らかにしていく。
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Research Products
(5 results)