2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24592296
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
齊藤 洋司 島根大学, 医学部, 教授 (50162243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 龍也 島根大学, 医学部, 講師 (00372681)
桐原 由美子 島根大学, 総合科学研究支援センター, 助手 (90234400)
中谷 俊彦 島根大学, 医学部, 教授 (90237305)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | がん性疼痛 / オピオイド / モルヒネ / オープンフィールド / 明暗テスト / 社交性テスト / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
骨がん性疼痛モデルマウスを作製し、小動物行動解析装置を用いて明暗試験の追加試験及び社交性試験を行った。がん細胞を移植した群をsarcoma群、培養液のみを移植した群をsham群、何も施術をしていない群をnaive群とした。 明暗試験は明箱と暗箱を連結させた容器にマウスを入れ、明箱と暗箱それぞれにおける運動量、立上り回数、滞在時間を30分間自動測定した。移植前と移植後14日目に測定を行った。前回までの報告では移植前と移植後に変化は認められなかったが、今回追加試験を行った結果、sarcoma群の明箱での運動量が移植前と比較して移植後有意に低下した。このことはがんによる痛みが不安行動に変化を与えたためと考えられる。次に薬剤の鎮痛効果を評価するため生理食塩水またはモルヒネ1、3、10mg/kgを腹腔内投与し投与後30分から60分までの30分間同様に明暗試験を行った。前回までの報告ではモルヒネ10mg/kg投与群の暗箱での立上り回数のみ生食投与群と比較して有意に低下したが、今回追加試験を行った結果、モルヒネ10mg/kg投与群において、運動量、立上り回数、滞在時間において生食投与群と比較して有意な差が認められた。しかしモルヒネ10mg/kg投与群における変化は、モルヒネの副作用による影響が大きいのではないかと考えられる。 社交性試験は2匹のマウスを四角形のフィールドに同時に放し、2匹の合計運動量、接触した回数、接触後5秒以上不動になった回数を60分間自動測定した。naive-naive群、sarcoma-sarcoma群、naive-sarcoma群で試験をした。移植前と移植後に測定を行った。sarcoma-sarcoma群の接触した回数が、移植前と比較して移植後有意に低下した。このことはがんによる痛みが相手に対しての興味や探究心に変化を与え、社交性を低下させたためと考えられる。
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Research Products
(1 results)