2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24592297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河本 昌志 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (40127642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 宏 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (10218539)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 悪性高熱 / ダントロレン / 骨格筋細胞 / カルシウム濃度 / スキンドファイバー / ヒト培養骨格筋 / カルシウム動態 |
Research Abstract |
① 培養骨格筋細胞の研究: p.Arg2508Cys変異ヒト培養骨格筋細胞と同様にMH素因があり静止時Ca2+濃度が高い細胞,MH素因があるが静止時Ca2+濃度が正常である細胞,MH素因がない正常ヒト培養骨格筋細胞を解凍し,培養後,測定用の35mmのノンコートガラスボトムディッシュに撒き,80%コンフルエントの状態で培地を2%FBS加DMEN/F12に変更しmyotubesへの分化を誘導した.培地変更後7~10日で測定を行った.その結果,MH素因があり静止時Ca2+濃度が高い細胞はダントロレン50μMにより,SRのカルシウムコンテントが増加した可能性が示唆された.(2013年のヨーロッパ麻酔学会で発表予定) ② スキンドファイバーによる研究: 骨格筋線維からサポニンによりスキンドファイバーを作成し,CICR(Ca-induced Ca release)速度を測定した.その結果,MH素因があるCICR亢進症例ではダントロレン50μMのCICR速度抑制比率は0.767で,CICR速度を正常閾にするだけの作用ではなかった.(2013年の日本麻酔科学会で発表予定) 現在までの達成度: ヒト培養骨格筋を使用した細胞(RYR1とDHPRの相互採用が存在する)のカルシウム動態の研究はSOCE(storeoperatedCa2+entry)に対する検討を残している. 今後の研究の推進方策等: p.Arg2508Cys変異RYR1遺伝子導入HEK293細胞(RYR1だけでDHPRは存在しない)細胞でも同様にカルシウム動態とダントロレンの作用について測定を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に進捗している. ヒト培養骨格筋を使用した細胞(RYR1とDHPRの相互採用が存在する)のカルシウム動態の研究はSOCE(storeoperatedCa2+entry)に対する検討を残している.今年度は,SOCEに対するダントロレンの抑制作用の有無とp.Arg2508Cys変異RYR1遺伝子の培養骨格筋細胞についての研究を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
p.Arg2508Cys変異RYR1遺伝子導入HEK293細胞(RYR1だけでDHPRは存在しない)細胞でも同様にカルシウム動態とダントロレンの作用について測定を行う予定である.HEK細胞とヒト培養骨格筋細胞とで比較することで,DHPRとRYR1の相互作用とダントロレンとの関連について研究を行い,ダントロレンの作用機序の解明を試みる.また,MH素因者に対するダントロレンの予防投与の有用性について検討を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
経費については前年度とほぼ同様の支出を行う予定である. すなわち,経費の使途としてはほとんどが実験に必要な消耗品関係である. 初年度には当初必要と見込んだ消耗品の消費量が予想外に少なかったためにやや経費支出が少なかったが本年度はほぼ予想通り推移すると思われる.
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Research Products
(1 results)