2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24592297
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河本 昌志 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (40127642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 宏 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (10218539)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 悪性高熱症 / 骨格筋細胞 / カルシウムイオン / ダントロレン |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦の悪性高熱症(MH)の素因の遺伝子解析では,RYR1の47エクソンp.Arg2508Cys変異が多くの症例で発見されている.この変異を持った培養骨格筋細胞のカルシウム動態はRYR1刺激薬に対する感受性の亢進が認められ,静止時の骨格筋細胞内のCa2+濃度も高く,SRのCa2+濃度の減少も示唆される. MHの素因があり,RYR1刺激薬への感受性も高く静止時のCa2+が上昇しているヒト培養骨格筋細胞で,MH素因はあるがCa2+濃度が正常な骨格筋培養細胞と,MHの素因がなく正常な細胞について,Ca2+動態とダントロレンの影響を検討した. その結果,ダントロレンはすべての細胞でCa2+濃度を低下させたが,低下率は静止時のCa2+濃度が高いp.Arg2508Cys変異細胞で大きく,ダントロレン投与により,一時的にCa2+濃度が増加した.またMH素因がある細胞では,15μMダントロレンの前投与によりカフェインの用量反応曲線が右方に偏位し,EC50は上昇した.MHの素因がある患者由来の細胞の一部では,ダントロレンの予防投与が有効である可能性が示唆された.
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Research Products
(8 results)