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2013 Fiscal Year Research-status Report

レンチウイルスベクターを用いた肺高血圧症治療

Research Project

Project/Area Number 24592309
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

渡辺 至  横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員教授 (20534142)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 水野 祐介  横浜市立大学, 医学部, 講師 (80433192)
馬場 靖子  横浜市立大学, 市民総合医療センター, 講師 (80453041)
川上 裕理  横浜市立大学, 医学部, 助教 (90407958)
Keywords肺高血圧症 / レンチウイルス / PACAP / VIP
Research Abstract

原発性および慢性肺疾患等による二次性肺高血圧症は、不可逆的な血管損傷に至ると肺移植以外に根本的治療法は無く、周術期のリスクは高い。神経伝達物質pituitary adenylyl activating polypeptide (PACAP), vasoactive intestinal peptide (VIP)は70%のアミノ酸相同性を有し、共に心肺に多く分布している。血管拡張、免疫炎症制御、臓器保護作用を示し呼吸循環機能に関与しているとされるが、詳細な機能は不明である。
近年、VIP遺伝子欠損またPACAP受容体遺伝子PAC1欠損マウスは肺高血圧を呈すことが示され、更にVIP投与による肺高血圧症改善が報告された。従って、PACAP, VIPが肺循環に重要な役割を担っているとされた。
一方、VIP, PACAPは半減期が短く持続投与が必要となり、コスト、煩雑さ、全身への影響等の問題が解決されず、治療としての研究は進んでいない。
我々はモノクロタリン誘発肺高血圧症において肺組織中のVIP/PACAP発現低下、VPAC1, VPAC2, PAC1の代償的亢進を見出した。更に皮下に埋め込んだ浸透圧ポンプによるPACAPの持続投与により肺高血圧、生存率の改善を見出した。現在、PACAP遺伝子を組み入れたlentivirus vectorを構築し、VIP/PACAPの肺の限局的、持続的発現による肺高血圧治療法の検討を行っている。またlentivirus vectorの肺疾患遺伝子治療の応用に向け、長期発現のための基礎的条件も取得する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

肺高血圧モデルの肺組織におけるVIP,PACAPの発現減少とそれら受容体の代償的発現亢進を確認した。これらペプチドの持続的発現を目的に、PACAP遺伝子を組み入れたlentivirus vectorを構築した。virus vector感染によりPACAPを発現していることを培養細胞で確認している。

Strategy for Future Research Activity

我々はPACAP発現レンチウイルスベクターを構築したが、肺高血圧モデル動物においてより安定的、簡易に発現させるため、ウイルスベクターを感染させた間葉系幹細胞を動物に投与する方法へ改善する。間葉系幹細胞を介することでレンチウイルスの操作がex vivoで行えるためより簡易に安全に投与できるようになる。またレンチウイルスを感染させた幹細胞は遺伝子が宿主に取り込まれるためphenotypeを維持したまま増殖可能であり、ウイルス量も少なく済む。更に、動物に直接ウイルスを投与する必要がなくなるため臨床応用へのハードルが下がる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

レンチウイルスベクター作成量が間葉系幹細胞を使用することで、ex vivoで扱えるようになり、経費が当初の予定よりも少なく済んだ。
今後は、ターゲットを制御する遺伝子を組み込んだウイルスベクター作成費用に用いる。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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